江戸川乱歩『死の十字路』(ポプラ社 1972)を読む。
本格的な探偵小説で、読者には予め分かっている犯人を明智小五郎ともう一人の探偵が追い詰めていく構成となっている。いささか出来すぎな展開もあるが、過激派学生が登場するなど、時代を感じる小説であった。
「読書」カテゴリーアーカイブ
『お父さんのための携帯電話ABC』
法林岳之『お父さんのための携帯電話ABC』(日本放送出版協会 2007)を読む。
携帯電話で電話が繋がる仕組みに始まり、各社のケータイの種類、ケータイでのインターネットを活用したサービスなど、スマホが登場する前のケータイにまつわる情報がまとめられている。3G回線が普及し始めた頃の話で、「着うたフル」や「待ちうた」、「フルブラウザ」「LISMO」など、つい最近のことなのに懐かしさを感じてしまうサービスが紹介されている。
改めて、スマホが私たちの生活をどれほど変えたのかと、ここ10数年の変化に思いを寄せてしまう。
『人間豹』
江戸川乱歩『人間豹』(ポプラ社 1973)を読む。
久々に全部読み通した。途中殺人事件が起こるので、変装ばかりの怪人二十面相シリーズではないという安心感もあり、最後まで何とか読み終えた。途中アパートの隣に住む大学生が銃をぶっ放したり、結局犯人は正真正銘の人間と豹のあいのこであったという設定など、疑問を感じる場面があった。
『進化を飛躍させる新しい主役』
小原嘉明『進化を飛躍させる新しい主役:モンシロチョウの世界から』(岩波ジュニア新書 2012)を手に取ってみた。
モンシロチョウは雌雄とも大きさや形が同じなのに、どうして雄は雌を識別できるのであろうかという疑問に対する研究の過程が丁寧に説明されている。結論としては人間の目には見えないがモンシロチョウには見える紫外色できっちりと雌雄が識別できるとのことである。筆者は後半、さらに論を進めて、モンシロチョウの雄がモンシロチョウによく似たスジグロシロチョウの雌に対しても求愛行動をとることを突き詰めている。実際に異種間交雑が行われたという事実は確かめられなかったが、異種間交雑から新しい新種が生まれることの可能性について言及したところで終わっている。
『とりあたま大学』
西原理恵子・佐藤優『とりあたま大学:世界一ブラックな授業!編』(新潮社 2015)を読む。
今回も漫画はよまず、佐藤氏のコラムだけを読む。だいぶ現在に近づいてきて、3Dプリンターやビットコイン、STAP細胞、マウンティング女子など、当時話題となった商品やネタに関するコメントがまとめられている。その中で2014年3月のクリミア議会の独立宣言が興味深かった。クリミア半島を実効支配している中で行われたクリミア議会の住民投票で、96%以上がロシアとの統合に賛成する結果が出たという内容である。そのニュースを受けて、佐藤氏は次のようにコメントする。
この事件は北方領土交渉にも影響を与える。仮にロシアが北方四島を日本に返還しても、その後、ロシア系住民が住民投票を行い、「もう一度ロシアに編入して欲しい」という主張に大多数が賛成すれば、ロシアが軍隊を進駐させ、北方領土を再奪取する可能性が排除されなくなるからだ。北方領土に日本人を移住させるための計画を早急に立てる必要がある。日本人が北方領土に住んで、ビジネスを始める仕組みを考えなくてはならない。手っ取り早く、色丹島、国後島、択捉島に洋上カジノを設置することを提案する。
ここで筆者がカジノを取り上げたのは、ロシアの役人を靡かせるツールとして大変有効だという経験則に基づくものである。カジノに行くのはロシアでも日本でも、基本的にお金持ちの会社経営者や政治家、役人、芸能関係者などである。経済が苦しいロシアに対する洋上カジノ提案は、行き詰まった日露交渉の打開策として期待できるのではないか。
