わざわざお台場まで、黒土三男監督・市川染五郎主演『蝉しぐれ』(2005 東宝)を観に行った。
邦画の時代劇はあまり観に行ったことがなかったので期待して出掛けたが、期待が大きかった分だけ損をした気分だ。まずもってセリフが現代語と古語が入り交じっていて、どうしても役者の言い回しが気になって内容にのめり込むことができなかった。「それがし、○○でございまする」といういかにも時代がかったセリフがあったかと思えば、「よし、俺も行こう」だの、「わたし、××です」といった全くの現代語のセリフが続き、ちぐはぐ感が否めない。お笑い芸人を出演させ、観客動員を増やそうという意図は分かるが、それで作品の世界観が壊れてしまっては元も子もないだろう。
また、話の展開も子ども時代のほのかな恋心を大人になっても持ち続けるという純愛が基底にあるのだが、映画だと子どもと大人で配役を替えざるを得ず、その間の時間的な推移もあまり描かれておらず、純愛を貫いたラブストーリーという点でも失敗している。
投稿者「heavysnow」のアーカイブ
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『チャーリーとチョコレート工場』
さいたま新都心へ、ティムバートン監督・ジョニーデップ主演『チャーリーとチョコレート工場』(2005 米)を観に行った。
チョコレートのおまけのゴールデンチケットを手に入れた5人の子どもが、世界中から愛されているにも関わらず従業員が誰もいないという摩訶不思議なウォンカチョコレート工場に見学に行くというファンタジックなストーリーである。ジョニーデップは前作『ネバーランド』で子どもへの惜しみない愛情を送るシリアスな父親役を演じていたが、今回は一転して家族愛を否定するコミカルなチョコレート工場の創業者に見事に扮してる。前作と合わせてみると役者としての幅の広さを堪能できるはずだ。また内容も子どもたちと一緒にディズニーのアトラクションに入ったような錯覚を感じることができ、単純に楽しむことができる。
『日本語は悪魔の言語か?』
小池清治『日本語は悪魔の言語か?:ことばに関する十の謎』(角川Oneテーマ21 2003)を読む。
日本語史が専門の著者による新書で、50音図の歴史や係り結びの法則の変化など、国語学界の代表的な研究テーマについてその一端をかいつまんで説明している。
『シンデレラマン』
『日本語の「大疑問」』
池上彰『日本語の「大疑問」』(講談社+α新書 2000)を読む。
池上氏の分かりやすい語り口で「ら抜き言葉」や日本語の源流、言葉文化について解説が加えられている。日本語についての小論文を書けと言われたら、まず参考文献としてこの一冊を勧めるであろう。それくらい分かりやすく国語学を巡る諸問題について要点を押さえてある。



