『日本史が人物12人でわかる本』

爆笑問題『日本史が人物12人でわかる本』(幻冬社 2004)を読む。
日本史の勉強が捗らずに安易な方法をとろうと、タイトルに惹かれて手に取ってみた。
ここしばらくの疲れのためか、内容が整理されていないためか、すんなりと内容が頭に入ってこなかった。
菅原道眞、源実朝、武田信玄、淀君、田沼意次、井伊直弼、高杉晋作、土方歳三、和宮、福沢諭吉、野口英世、山下奉文と、平安から昭和までの当時の時代を代表する人物が名前を連ねている。しかし、当時の時代状況を代表すると言っても、必ずしも成功者だけではない。藤原政治に疎まれた道眞や北条氏に操られていた実朝、幕府と朝廷の架け橋を期待された和宮など、歴史の転換点に翻弄された人物も多く取り上げられている。
歴史の教科書やドラマを見ていると、後の歴史を切り開いた偉人ばかりがクローズアップされるが、陰から歴史と歴史を繋いできた人物の活躍にも注目していきたい。
あとがきの中で、太田氏は次のように述べる。

 歴史を見ていると、人間は、”どんな時代と出会ったか”がとても大きいと思う。どんな人間が、どんな時代に生まれたかによって、世界は大きく変化していく。
 現代は、この本に登場した人物達の遺伝子を確実に受け継いでいる。これらの人々の人生が形づくったのが、この我々の住む世界だ。そう考えれば歴史とは決して過去のものではない。

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