塩沢茂『イトーヨーカ堂店長会議』(講談社 1986)を現在読んでいる。
この本自体はかなり古い本であるが、ヨーカ堂の社長には先見の明があったと納得した。近年ダイエーやそごうなど小売業の不振が報じられるが、ヨーカ堂やセブンイレブン、デニーズ、ダイクマといったヨーカ堂グループの低落はとんと耳にしない。春日部駅周辺には西口にイトーヨーカドーがあり、東口にはロビンソンがある。両方ともヨーカ堂グループなのだが、「競合」店として位置づけられている。しかしどちらも地域に密着して売り上げを伸ばしている。客と社員と株主と地域社会から信頼される店作りがヨーカ堂の社是なのだそうだが、この極々当たり前の在り方が大切なのだ。ヨーカ堂グループは特に新奇な宣伝や戦略を持たず、スタンダードに経営を行い成功している。
実は学校も同様である。生徒と教職員と父母・卒業生、そして地域に愛される学校でなくてはならない。少子化の中で受験生に愛されることのみを目的とした学校が高校大学問わずあるが、総合大学は必要でもそごう大学は要らない。地域に密着し、地道に生徒にこびることなく愛される教員そして学校が求められている。
『イトーヨーカ堂店長会議』
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