井出孫六・石埜正一郎『山里の四季をうたう:信州・1937年の子どもたち』(岩波ジュニア新書,2006)をパラパラと読む。
タイトルにもあるとおり、1937(昭和12)年、長野県諏訪郡本郷村立本郷尋常小学校(現富士見町立本郷小学校)の3年生が書いた自由口語詩が掲載され、当時の小学校の教員事情や時代背景などが補足されている。
当時、小学校教員は師範学校を卒業することが条件であったが、旧制中学校の卒業者でも代用教員として教団に立つ道が開かれていた。任期は1年で一番教えやすいとされる小学校3年生を受け持つのが慣例となっていたようだ。
旧制中学を卒業したばかりの先生が