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【抗議声明】全世界の民衆の闘いを伝えてきた人民新聞社への不当弾圧 編集長不当逮捕・家宅捜索に抗議し、即時釈放・返却を求める 人民新聞社

以下、メーリングリストからの転載です。

新体制作りを始めた矢先の弾圧
人民新聞社は1968年に創刊し、毎月3回発行しています。日本中・世界中で権力とたたかう人々の声を伝えてきました。この夏に大阪府茨木市に事務所を移転し、世代交代と地域密着でより広い協力体制を作り、編集体制の強化を進めていました。その矢先の11月21日、突然編集長が兵庫県警に不当逮捕され、事務所が家宅捜索されました。容疑は「詐欺罪」で、新聞社とは関係が無く、内容も不当そのものです。私たちは編集長の即時釈放と、押収品の返還を求めます。

事務所を包囲する異様な捜査
21日朝7時、尼崎市の編集長の自宅が家宅捜索され、兵庫県警生田署に連行され逮捕されました。続けて9時ごろ、20人以上の警察が茨木市の人民新聞社の事務所を包囲し、社員1名が来ると家宅捜索を開始。こちらが各所に電話したり撮影・録音することを禁止し、社員は軟禁状態にされました。後から来た社員には令状も見せず、立ち入りを妨害。マンション入口に検問を張り、出入りする他の住民全員に職務質問しました。住民を怖がらせて移転した事務所を孤立させる狙いが明らかであり、捜査の不当性が際立ちます。

全てのパソコン・資料を押収する不当捜査
この結果、新聞社は全てのパソコンと読者発送名簿も押収されました。
新聞発行に多大な影響が出ており、兵庫県警に断固抗議します。また、大事な名簿が押収されてしまったことを、読者・関係者の方々にお詫び致します。報道では「自分名義の口座を他人に使わせていた」とありますが、それだけで
「最初から口座を騙し取った」と言い切り、逮捕や家宅捜索まで行うのは明らかに不当です。私たちは今回の逮捕・家宅捜索は、人民新聞社の新体制へのあからさまな弾圧であると考えます。

実質的な共謀罪の適用の可能性が
今回の件で東京でも警視庁が2箇所を家宅捜索し、関係者に任意出頭を要求しており、弾圧の拡大が懸念されます。
6月に成立した稀代の悪法「共謀罪」は、犯罪の無い所に「犯罪をした」と物語をでっち上げ、市民運動や報道機関を弾圧・萎縮させる目的です。警察は、実質的な共謀罪の適用を始めたと考えます。

●私たちは弾圧に屈せず編集長を取り返し、新聞発行を続けます
私たちは、弾圧には絶対に屈しません。新聞の発行を続け、権力の不正を暴きます。全ての報道機関と社会運動が同じ危機感を持ち、抗議・協力して頂くことを
呼びかけます。

すぐ釈放せよ!
・全ての押収品を今すぐ返還せよ!
・捜査、弾圧の拡大をやめよ!
・兵庫県警は編集長を今
勾留されている三ノ宮の生田警察署:078-3330-110
捜査している兵庫県警:078-3417-441

ぜひ、ともに声を上げてください。

【人民新聞社】
〒567-0815 大阪府茨木市竹橋町2-2-205
電話:072-697-8566 FAX:072-697-8567
HP http://www.jimmin.com
メール:people@jimmin.com
ツイッター:@jimminshimbun

★救援カンパをお願いします★
編集長の早期奪還、新聞継続のための救援カンパをお願いします。
郵便振替口座:00940-5-333195 人民新聞社

関宿城サイクリング

本日の午後、ロードで春日部から中川沿いに関宿城まで走ってきた。
ここしばらく寒い日が続いたが、小春日和といっていいほどの暖かさで、たっぷりと汗をかいた。
堤防上の整備された江戸川CRよりも、中川沿いの細道の方が風を受けることも少なくて気持ち良い。

「インパクション106号」

学生時代に購入したまま本棚に眠っていた「インパクション106号」(インパクト出版会 1998)を引っ張り出してみた。「現代新保守論壇を読む」という特集が組まれており、パラパラと眺めてみた。特集の巻頭言が良かった。20年前の文章とは思えない。近年の若い世代に支えられた自民党の一党独裁体制を予見したような内容である。
他にも昨年亡くなった道場親信氏のエヴァンゲリオンを切り口にした新保守の分析や、1994年の5・29早慶戦「天覧」試合不当弾圧国賠闘争の経過を記した渡辺幸之助氏の報告ルポ、法政の貧乏くささを守る会が発行していた「貧乏人新聞」の紹介記事など、

 

 

(中略)最近、20歳前後の若い世代と話していると、「保守的な言説を吐く人々の我田引水な主張や論理の破綻を)面白がってばかりいるわけにもいかないようだ」という気分になることが間々ある。「マイノリティの運動は弱者ファシズムだ」とか「従軍慰安婦の強制には証拠がない」といった声や、さらには「家族秩序のためには夫婦別姓は危険だ」とか「社会秩序を守るためにも厳しい父親が必要だ」といった言葉をよく聞くからだ。おまけに、こうした発言をする若い世代の方が、どうも他の同世代と比べて読書量が多そうだというのもなんだかイヤーな感じだ。
現状に不満で、知識欲もある者が、新・保守的論調にひきつけられるというこの構図のなかには、「新・保守こそが新たな反体制である」とでもいったような一種のネジレが存在しているようにも思う。教科書的で「おりこうさん」風のものいいいがイヤだと思っている連中が、むしろ新・保守的な言説に同調しやすいのだ。しかし、現状は、あきらかに日本の政治体制は保守派のヘゲモニーのもとにある。むしろ、新・保守論壇が批判している「人権」や「民主主義」など、日本のどこにも根付いていないのだ。
新・保守の隆盛の背景には、刺激的で新しい要素をつねに追い求めている。「メディア市場」がそれに乗っているということもあるのだろう。これまで表面化しなかった保守的言説の方が、古臭い戦後民主主義の言説よりも「商品化」しやすいというわけだ。また、それに悪乗りする「便乗・新・保守主義者」もたくさんいるようにも思われる。新・保守主義者には、声が大きいわりに、腰の座った論者がほとんどいないように見えるのもこの辺に原因がありそうだ。自分の主張の切実さよりも「商品」としての自分の方に重心がかかった論者が多いのだろう。ただし、彼らの「芸」はそれなりに評価しておいていいのではないかとぼくは思う。
それなら「戦後民主主義」(日本の新左翼は、むしろ戦後民主主義批判の急先鋒だったはずだ)でも「新・旧保守」でもない、ぼくたちはどうすればいいのか。もちろん、「新・保守論壇」を表面的に亦、紋切り型に批判すればいいということには絶対ならない。むしろ、新・保守に対抗するために、今求められているのは、不徹底な「人権」と「民主主義」とを、ラディカルなデモクラシーの方へ切り開くための「新鮮な言葉と行動」を、ぼくたちが生み出すことなのではないか。(伊藤公雄)

『一生モノの勉強法』

鎌田浩毅『一生モノの勉強法:京大理系人気教授の戦略とノウハウ』(東洋経済新報社 2009)を読む。
京大で火山学を教える著者が、勉強を継続するための目標設定や読書法、試験のテクニックなどを指南する。中身は至って当たり前な内容なのだが、極めて平易な文章で一気に読んでしまった。あまりに読みやすいので、活字を拾うスピートが早すぎて、読んでいる側から中身がどんどん抜け落ちてしまうような錯覚すら感じた。

(中略)人間の集中力の持続時間を意識した「15分法」と言われる手法です。
最低の時間単位を15分とし、その間は集中するという方法です。
例えば、テレビドラマを見ていると、およそ15分ごとにコマーシャルが入ることに気づいているでしょうか。人間がストーリーに集中できるのが15分なので、そこでインターバルを置いているわけです。
逆に言えば、人間は最低でも15分は、どんなに辛いことでも集中して取り組むことができます。だから、とにかく15分は頑張る。苦手な勉強でも15分だけならば頑張ってもよいでしょう。
あるいは、15分ずつ次から次へと勉強する中身を変えていくのも、集中力を保つのに非常に効果的です。15分ごとにゲームをクリアしたような達成感を味わうことが、15分法をうまく使いこなすポイントなのです。