月別アーカイブ: 2013年5月

『監督・ばんざい』

地上波で放映された、北野武監督『監督・ばんざい』(2007 日本)を観た。
北野武監督ならではの、社会の不条理や人間存在の可笑しさが描かれるのかと思いきや、そうした真面目な解釈や批評の一切を受け付けない頑なコメディー作品であった。

『きっと、うまくいく』

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イオン春日部へ、 ラジクマール・ヒラニ監督、アーミル・カーン主演『きっとうまくいく』(2013 インド)を観に行った。
インドで公開されたのが2009年なので、随分経ってからの日本公開映画である。
3時間近い上映だったが、大学工学部の男子寮特有の汗臭い青春であったり、「ボリウッド」映画ならではのダンスミュージックの挿入があったり、総じて高度経済成長中のインドの活力を感じる映画であった。
ちょうどここ数日、私自身が大学院への進学を考えていたためか、大学での学びや仲間との関わり合いの大切さを改めて感じながら画面に見入った。

関宿城

 
本日は仕事が休みだったので、子どもたちを連れて数年ぶりに千葉の関宿城に出かけた。
高瀬舟の模型や開鑿の重機、江戸時代の地図など、歴史好きを満足させる展示がたくさんあった。また、改めて江戸時代以来の「東京」が利根川や江戸川、荒川といった河川の物流の恩恵を受けてきたという事実に驚かされた。野田のキッコーマン醤油や銚子のヤマサ醤油などは、利根川や江戸川の流通をバックボーンにして大きくなっていった会社である。また、江戸を中心に放射状に広がっていく河川をじっと眺めていると、高速道路や国道、鉄道網のみを繋げてイメージしてきた私自身の「東京観」がぐらぐらと崩れ落ちてくる気がしてきた。

『ツーリスト』

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地上波で放映された、アンジェリーナ・ジョリー、ジョニー・デップ主演『ツーリスト』(2011 米)を観た。
詐欺犯や囮捜査の諜報員の騙し合いが続き、最後は観客すらも欺き続けていたトリックが明らかになる。ストーリーは多少陳腐なのだが、ヴェネチアの美しい景色と名俳優や名女優の演技が印象的な映画であった。

『リーダーは半歩前を歩け』

姜尚中『リーダーは半歩前を歩け:金大中というヒント』(2009 集英社新書)を読む。
ちょうど執筆当時は、麻生自民党政権が終わりを告げた頃である。著者が崇敬する金大中元韓国大統領の言葉を踏まえて、歴代の日本の首相を値踏みしながら、これから求められるリーダー像について、平易な言葉で語られている。
著者は、右肩上がりではないこれからの社会で必要とされるリーダー・パワーについて、次のようにまとめている。
1 先見力:リーダーは誰しもが納得できる理想や信念といった「ビジョン」を示せ
2 目標設定力:具体的に、何を目指すのか。期限や数値を示せ。
3 動員力: