横山彰人『危ない間取り』(新潮社 2004)を読む。
戦前の日本では、居間が家の中心にあり、家族がそこで会話をし、お客さんを迎え、食事をとり、そのまま布団を敷いて寝室ともなった。家族や客が部屋を介し てつながり、家族誰しもが居場所を感じる作りになっていた。
しかし、戦後高度経済成長以後、「nLDK」の間取りがもてはやされ、狭い敷地でも部屋が多いことが良しとされた。しかし、個室が増えることで、子どもや 祖父母が家族と切り離され、家族の団らんが崩壊してしまう。著者は少年犯罪の具体例を挙げながら、家族構成、とりわけ子どもの成長に合わせた間取りのあり方を提唱する。
『危ない間取り』
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