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『新版 いちずに一本道 いちずに一ッ事』

相田みつを『新版 いちずに一本道 いちずに一ッ事』(角川文庫 1992)を読む。
新年最初の読書として、人生の応援歌になるような本をと思い手に取ってみた。しかし、著者相田さんは前向きな応援を否定し、人生負けることで、身の丈にふさわしい自分になれると説く。

人間というのは、途方に暮れる経験をすることが、いかに貴重であるかということを、私は言いたいんです。途方に暮れる経験がないと、人生はわからない。にっちもさっちもいかない、どこにも行く場がない。そういう経験が、皆さんにも必ずあると思う。右に行ってもダメ、左に行ってもダメ、南に行ってもダメ、北に行ってもダメ、どうにもしようがなくて、本当に途方に暮れる。そういう経験が人間の「いのちの根っこ」を育てていくんです。負けるってことが、いかに大事か。そのことを私は皆さんに訴えたいと思うんです。

しかし、相田さんは人生に負けることは大事だが、負ける人生を受け入れるだけの心身の健康を保てとも説く。

どんなことがあってもいい。挫折結構。失敗結構。大事なことは、そのことでいちばん大事ないのちを落とさぬことです。身体さえ丈夫であれば、何をやっても生きてゆけます。
人間にとっていちばん大事なものは、学歴でも肩書きでもお金でもありません。丈夫な身体と健康なこころ、これが最高の宝です。その他は枝葉、一時の飾りです。くよくよすることはありません。

相田さんは、落ち込んでいる人(人間誰しも落ちこぼれだが)を無理に引っぱり上げる言葉を掛けるのではなく、立ち上がるために踏みしめる土台を心にそっと置いてくれる。

自分が自分にならないでだれが自分になる

あのときの あの苦しみも あのときの あの悲しみも
みんな肥料になったんだなあ じぶんが自分になるための

ともかく具体的に動いてごらん
具体的に動けば 具体的な答が出るから

aida_mitsuwo

□ =相田みつを美術館 Mitsuo Aida Museum= □

謹賀新年

20080101kinga

謹賀新年
皆様の心身のご健康を心より祈念いたします。

例年通り、紅白歌合戦をだらだら見ながら新年が明けた。タイトルの色に示されるように昨年は白組の優勝であった。
昨年の今ごろは社会福祉士の国家試験の準備に明け暮れていたが、さて今年は何を目標に邁進すれば良いのであろうか。
今年は子(ねずみ)年である。12年後再び子年が回ってくる頃は40代半ばになる。このまま何事もなく家庭も仕事も平凡に過ごすこともできるであろう。そのことに感謝の気持ちを忘れてはならない。しかし、人生は一度きりである。まだまだ変わっていくことにドキドキする好奇心冒険心も大切に大切にしていこう。