A・カイユ、竹内均訳『地球の解剖』(平凡社,1983)を読む。
タイトル通りの内容で、地球の外形、地球の内部、地殻の解剖、地球の化学組成、地球の起源、大陸の運動、造山運動と章立てされ、翻訳も分かりやすい。ただし、原書は1970年に刊行された本で、プレートテクトニクスや地磁気の移動、海溝の形成などは、はっきりとは書かれていない。
鋸山の凝灰岩〜養老川の川廻し
房総半島の地形に関して、凝灰岩や川廻しを実際に見てみようと思い出かけた。
川崎のうみほたる経由で鋸南町まで走った。鋸山の駐車場に行く狭い道で脱輪した。後方確認が不十分なままで、バックしたのが原因である。ロードサービスをお願いし、引き上げてもらった。しかし、他の作業が立て込んでいたようで、作業終了まで3時間半近く外で待つことになった。
鋸山ロープウェーで山頂まで上がった。房州石(凝灰岩)の実際の肌触りや色合いを確かめることができた。1980年には切り出しは終了したとのこと。写真にもあるが早稲田大学の11号館の裏あたり(?)にも設置されていた。ただし、車のトラブルで時間がなくなったので、石仏や有名な地獄覗きも見ることはできなかった。
千葉県は東日本一の早場米の産地である。「ふさおとめ」や「ふさこがね」といった地元のブランド米も有名である。たわわに実っていたので、「令和の米騒動」も無事に終了する見込みである。
最後に養老川の川廻し新田を確認しにいった。車で走っているとなかなか分かりにくかったが、馬立駅(『更級日記』で菅原孝標女が門出で立ち寄った場所とも言われている)付近の川廻しは用水路としてはっきりと残っており分かりやすかった。
数独に嵌まる
スマホの数独に嵌まっている。
通常の数独だけでなく、クロスタイプやジグソータイプもチャレンジし、今回は不等号タイプに初チャレンジした。解法も考えつつ取り組んだので、昨日から10数時間も画面を凝視し続けた。何度もリセットし、子どもの頃にファミコンのロールプレイングゲームに夢中になっていたことを思い出した。
『ベースボールと野球道』
玉木正之+ロバート・ホワイティング『ベースボールと野球道:日米間の誤解で示す400の事実』(講談社現代新書,1991)を少しだけ読む。
サブタイトルみある通り、タオルを用いたシャドウピッチングは日本生まれの練習法でMLBでは行っていないとか、狩猟民族のMLBには引き分けがないとか、日米の野球の違いについて400の項目で紹介されている。
しかし、30年以上前の本であり、まだ日本人がMLBに挑戦していなかった頃の話である。日本の野球スタイルが逆輸入されており、現在はどうなんだろう。
アメリカ人が日本に野球を紹介したのは明治時代初期の頃であった。それは日本人が初めて接した団体競技であり、瞬く間に日本全土を席巻するほどに人気を獲得したという。その理由として、投手と打者の対決が相撲や二人の武士による対決に類似していた点や、日本の伝統芸能や格闘技に見られるのと同様の〈間〉が存在していたことなどが挙げられる。また、当時の文部省もアメリカ生まれの団体競技を「日本人の国民性を伸長していく上で有益なもの」とみなしていた。
また、一高野球部では、武術の教義を持ち込んで、際限のない鍛錬による精神の錬磨を最も重要な要素と考えられていた。さらに、大正時代の早稲田大学野球部にも受け継がれ、高校・大学の日本の野球部に共通する思想と練習体系が作られていった。
『DNAがわかる本』
中内光昭『DNAがわかる本』(岩波ジュニア新書,1997)を少しだけ読む。
「はじめに」と「あとがき」だけ読んだ。どうしてもこの手の生物の本は受け付けない。抗原抗体反応のように拒絶反応が始まってしまう。だいたい、読者に分かりやすく酵素や精子を擬人化して説明するのだが、その説明がどうしても受け付けない。
わかったことは、蛋白質の「蛋」という次はニワトリの卵という意味だということだけだ。英語で蛋白質のことを「プロテイン」というが、これは(生物にとって)一番基になるという意味からできた言葉で、蛋白質が生命活動の中心を担うというところから付けられている。プロテインやアミノ酸というと、なにか通常の栄養のオプション的なものと感じてしまうが、蛋白質こそが私たちの生命の基本の基本なのである。