本日の午後、研修で埼玉県桶川市にあるさいたま文学館に出掛けた。
埼玉県高等学校国語科教育研究会の総会と陶淵明に関する講演を聴いた後、一人でぶらりと地下にある文学館の展示を見て回った。埼玉出身の文学者の紹介のパネルや遺品が展示されていた。埼玉出身の作家というふれこみで、田山花袋の「田舎教師」やら中島敦に関する展示が何点かあったが、彼らとて埼玉生まれではなく、埼玉にちなんだ作品がほんの数点あるだけである。つくづく埼玉は文学不毛の地だと感じた。
また、秩父の文学についての企画展示があったが、秩父にゆかりの深い作家として宮沢賢治(?)や斎藤茂吉(!)が紹介されていた。宮沢賢治に至っては秩父に旅行に来たことがあるだけなのに。。。あまりのこじつけのひどさに驚きを通り越してあきれてしまった。
講演会メモ
「寓意の詩人としての陶淵明」
文教大学日本文学科 沢口勝
陶淵明
東晋の詩人。田園を愛し、酒を友とする生活を送り、飾らぬ表現の中に深い思想のこもった詩を残した。代表作「飲酒」「桃花源記」「五柳先生伝」「帰去来辞」「田園将に蕪れんとす、胡ぞ帰らざる」
桃花源記
武陵の漁夫が道に迷って、桃林の奥にある村里に入り込む。そこは秦の乱を避けた者の子孫が世の変遷を知ることなく、平和で裕福な生活を楽しんでいる仙境であった。歓待されて帰り、また尋ねようとしたが、見つからなかったという内容。
「隠者文学」
俗世界から離れ、世捨人の生活を送る隠遁者によって書かれた文学。
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日本では、西行、鴨長明、兼行法師などが代表とされる。
陶淵明~積極的に田園を目指す
鴨長明~消極的な引きこもり的生活