『海士人』

COMMUNITY TRAVEL GUIDE編集委員会『海士人:隠岐の島・海士町 人々に出会う旅』(英治出版 2012)を読む。
海士町は隠岐島4島のうち3番目にあたる大きさの島で、後鳥羽院が遠流された島としても知られる。限界集落に近い、人口二千人あまりの小さな町である。その海士町の観光ガイドのような本で、島内の観光スポットや宿泊施設、食事処、市場などが漏れなく紹介されている。
火山島で独自の生態系が広がっているジオパークとして知られる隠岐の島に興味があり手にとってみた。
残念ながら期待した地質学的な記述はほとんどなかったが、海士町で暮らす人々の日常の暮らしぶりや生き甲斐が良く伝わってくる内容であった。
この本を片手に、海士町の人々を訪ねてみたくなる本である。

隠岐の島が島前と島後に分かれていることは知っていたが、島前の3島めいめいが行政区分の異なる島であるということは初めて知った。
ネットで調べた所、島前3島においても合併協議の連絡会議が立ち上がったようであるが、「合併してもメリットはない」との理由ですぐに解散したようだ。観光資源や水産資源で町財政が潤っているのであろうか。また、国境問題で揺れる竹島は島後の隠岐の島町に所属するが、「祖国防衛」のための国の補助金などがこっそりと降りているのであろうか。

以下、隠岐郡海士町オフィシャルサイトより

海士町、『ないものはない』宣言!
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『ないものはない』という言葉は、
(1)無くてもよい  (2)大事なことはすべてここにある という2重の意味をもちます。
離島である海士町は都会のように便利ではないし、モノも豊富ではありません。しかしその一方で、自然や郷土の恵みは潤沢。暮らすために必要なものは充分あり、今あるものの良さを上手に活かしています。『ないものはない』は、このような海士町を象徴する言葉、島らしい生き方や魅力、個性を堂々と表現する言葉として選ばれました。地域の人どうしの繋がりを大切に、無駄なものを求めず、シンプルでも満ち足りた暮らしを営むことが真の幸せではないか? 何が本当の豊かさなのだろうか? 東日本大震災後、日本人の価値観が大きく変わりつつある今、素直に『ないものはない』と言えてしまう幸せが、海士町にはあります。
このロゴマークは、役場の若手職員チームが半年以上、14回の白熱した会議で検討し、ポスターは役場地産地商課が制作しました。デザインを担当したのは、海士名物「島じゃ常識・さざえカレー」のパッケージも制作した著名デザイナー、梅原真氏です。
今後このポスターは、島内外で広く使っていく予定です。 どうぞよろしくお願いいたします。

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