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『ミツバチ大量死は警告する』

岡田幹治『ミツバチ大量死は警告する』(集英社新書,2013)を少しだけ読む。
「はじめに」の項で、レイチェル・カーソンの『沈黙の春』の現代日本版を目指すと述べられているように、農薬によって天然のミツバチが大きく減少し、やがては人間の体内にも蓄積され、発達障害が増加しているとの恐ろしい報告となっている。タイトルにある「ミツバチの大量死」は「ヒトの大量死」の警告ともなっている。

農業に縁遠い私はミツバチの主な利用法は蜂蜜だと思っていたが、1997年の統計によると、蜂蜜など生産物の価値が約72億円なのに対し、受粉の価値は3453億円と、受粉の経済的価値は生産物の50倍近くもあるという事実に驚いた。