月別アーカイブ: 2024年7月

『ヒ・ノ・マ・ル』

大岡玲『ヒ・ノ・マ・ル』(新潮社,1992)を半分ほど読む。
厚労省に勤める国家公務員がある朝目覚めると、枕元に垢舐め妖怪が立っていたという状況から始まる純文学である。途中まで読んだが、淡々と日常が描かれるばかりで、イマドキの芥川賞作品にありがちな、日常の生活や日常見慣れている風景に対する違和感をテーマにしたような小説で、読むのをやめてしまった。

「インド自動車市場競争激化」

本日の東京新聞朝刊に、世界最多の人口を抱えるインドの自動車市場の様子が報じられていた。1990年代はスズキが60%のシェアを誇ったが、近年は中国や韓国メーカーも進出し、昨年度のシェアは41.6%にまで落ち込んでいる。
また、記事には牛糞燃料計画もあるという。インドは乳製品の消費が多いので、ブラジルに次いで牛の飼育数が多い国として知られる。(1位はブラジルの234,353千頭、2位はインドの193,607千頭、3位は米国の92,077千頭)大量の牛糞を燃料に使用できれば、とうもろこしやサトウキビなどのバイオマスに替わる画期的なものとなるであろう。

『バッテリーⅥ』

あさのあつこ『バッテリーⅥ』(教育画劇 2005)を読む。
シリーズ全巻を毎日のように読み続けた。全6巻の物語の大半が野球の試合のシーンではなく、中学1年生のピッチャーの原田巧を巡る人間模様であった。6巻目の最後の最後で納得がいく終わり方であったのでよかった。

 

「日独、対中で連携強化」

本日の東京新聞夕刊に、岸田総理とドイツのショルツ首相の首脳会談の様子が報じられていた。
中国に対する経済的威圧や安全保障で協力を進展し、米露に対抗する北大西洋条約機構(NATO)や「自由で開かれたインド太平洋」防衛協力との連携を図る目的がある。アメリカの威光がチラチラ垣間見える会談である。

日本は中国との経済的な結びつきが強いので、全面的に「欧米寄り」の方向に舵を切らず、政治的には対立しつつも、経済的には日本、中国双方にメリットのあるような貿易を目指したい。