月別アーカイブ: 2020年11月

『ナスカ 砂の王国』

楠田恵理子『ナスカ 砂の王国:地上絵の謎を追ったマリア・ライヘの生涯』(文春文庫 2006)を読む。
「なるほど!ザ・ワールド」や「世界まる見え!テレビ特捜部」などの番組で知られるアナウンサーの楠田さんの著書である。出生地のドイツを離れ、ペルーの地上絵の研究・保存に生涯を捧げたマリアの業績が分かりやすくまとめられている。ウィキペディアによると、地上絵の世界遺産登録もマリアに活躍に負うところが大きいという。

大学などの研究機関に所属せず、自らが学んだ数学や天文学、語学を駆使して地上絵と地下水路の関係に迫ろうとするマリアを崇敬する楠田さんの思いは伝わってきた。

『30日間世界一周!』

水谷さるころ『30日間世界一周!』(イーストプレス 2009)の第1巻を読む。
イラストレーターの著者が、30日間で5大陸全部を回ろうというテレビ番組企画の後日談を漫画で描く。台湾、インド、ドイツ、パリの4カ国しかなかったが、ドタバタ珍道中の様子が丁寧に描かれていて、素直に面白かった。

『崇徳伝説殺人事件』

内田康夫『崇徳伝説殺人事件』(講談社 1997)を読む。
閉鎖的な特養ホームの問題に、不遇な人生を送った崇徳天皇を絡めた旅情歴史社会派小説となっている。

「トルコ、紛争介入 火種まく」

昨日の東京新聞朝刊より。
ちょうど世界史の方で次回よりクリミア戦争に入るところである。南下政策で地中海を目指すロシアと、当時地中海の覇者であったオスマン帝国が黒海やで激突する戦争である。その後もロシアとオスマン帝国は幾度と戦争を繰り返していく。

アルメニア・アゼルバイジャンの紛争でも触れたが、激化の背景にはアルメニアを軍事的に支援するロシアと、アゼルバイジャンに傭兵を送り込むトルコの確執がある。

記事の中で、トルコのエルドアン大統領は、最盛期には欧州や北アフリカを覆ったオスマン帝国のような大国復活を目指す「オスマン主義」を掲げて、周辺の紛争に積極介入を続けている。全くいい迷惑である。世界史の教科書にはオスマン帝国が大国を保ち続けた所以として、ギリシア正教会などの異教徒にも寛容であったことが挙げられる。トルコもかつての栄光に浸るのは良いが、国内のクルド人問題一つとっても大国らしい鷹揚な社会環境の整備を期待したい。

自転車整備

幼児用の16インチ自転車を全バラシしてみた。
シングルなのでチェーン引きが使われているのだが、安い自転車なので、ナットでギュッと締め付けているだけで、一度バラすとうまく噛み合わない部分が出てきてしまう。もう少し数をこなして慣れていくことが大事だ。