内田康夫『小樽殺人事件』(徳間文庫 2006)を読む。
1986年に刊行された本で、ギリギリ国鉄が登場するシーンがある。北海道・小樽を舞台にした殺人事件だが、能登から小樽へ渡った大正・昭和初期の頃の話も踏まえられており、テンポも良く読みやすかった。内田作品は1970、80年代の作品がピークだったのだろうか。
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「変動する中東の勢力図」
「イラン武器禁輸制裁 きょう期限」
「脱炭素か 化石燃料か」
本実の東京新聞朝刊に、米国大統領選挙でエネルギー政策が争点の一つになっているとの報道があった。
少し補足をすると、オハイオ州やミシガン州、ペンシルバニア州、ウィスコンシン州などの五大湖周辺は、近くにアパラチア丹田があり、豊富な水が得やすく、かつては米国産業革命の中心となった地域である。しかし、ここ30年近く自動車や製鉄業も不振を極め、「ラストベルト(さびついた工業地帯)」との不名誉な名称まで冠されている。
しかし、地中の頁岩から原油や天然ガスを分離する技術が確立されてから、この地域でも原油が経済を支えるようになっている。前回の選挙でトランプ大統領はこのラストベルトで、化石燃料の更なる活用と米国の自動車製造の復活を掲げて勝利を収めている。
記事によると、この地域で「2035年までに化石燃料を用いた発電をゼロにする」という政策を押し通すバイデン候補が注目を集めているという。米国は2018年現在で104基の原発が稼働しており、脱化石燃料の分がそのまま再生可能エネルギーに代替されるわけではない。地球温暖化という総論だけでなく、各国のエネルギー需要という各論の議論が大切である。