佐藤拓『1万円札の世界地図:図解 日本の格差,世界の格差』(祥伝社新書 2007)をパラパラと読む。
ページの半分側が統計データで,もう半分が解説記事という構成で,一人あたりの国民総所得のランキングや,大学進学者数と進学率,消費者金融の貸付残高など,国内外のデータを引っ張り出してきて,簡単なコメントを付すという内容である。一つひとつは面白いのだが,データも古くて飽きてしまった。
2005年3月末のデータであるが,消費者金融からお金を借りている人は1600万人に上り,国民の8人に1人という数字には驚いた。どおりで過払い金のCMがひっきりなしに聞こえてくるはずだ。
また,2006年1月のデータで,就学援助児童・生徒の割合が一番少ない県は静岡で4.1%,一番多い県は大阪で27.9%となっている。さらに,東京23区の中では,足立区がダントツで47.2%となっている。約2人に1人が就学援助世帯となっている。その数字だけを取り上げることは危険だが,23区内の格差というのが垣間見えてきた。