読書」カテゴリーアーカイブ

『自転車でやせるワケ』

松本整『自転車でやせるワケ:体にやさしく、効率的に脂肪燃焼できる理由とは⁉️』(ソフトバンククリエイティブ 2008)を読み返す。
改めて自転車でゆったりと長距離走ることで脂肪が燃焼されることを理解できた。どうしても筋力を使って汗をかく方が筋肉がついて痩せると思いがちである。しかし、実証データによると、運動強度が弱く、運動時間が長い方が脂肪を燃焼する割合が高くなるのだ。最大酸素摂取量や心拍数などから、軽いジョギング程度で安定した心拍数を保てる運動強度を長く続けることが一番効果的だと分かる。著者は元競輪選手だったこともあり、アスリート向けのトレーニングなども紹介している。ごちゃごちゃと御託を述べる前に、週3回以上の有酸素運動を始めることが大切である。

『花の鎖』

湊かなえ『花の鎖』(文春文庫 2013)を読む。
最初は同じ店を舞台に3つのドラマが同時に繰り広げられている群像劇だと思っていた。最後の方で空間的に話が繋がっていくのだろうと読み進めていった。しかし話がほとんど繋がらず、みえみえの伏線ばかりで頭の中で整理するのに苦労した。途中で3つの物語が空間的ではなく、時間的に繋がっている話だと気付いた時にハッとした。

『木を植えた人』

ジャン ジオノ『木を植えた人』(こぐま社 1989)を読む。
フランスの田舎の荒地にどんぐりを蒔いて森に育て上げた男の物語である。話のメインテーマは森ではなく、森を育てる男の生き方にある。他人との比較ではなく、二十年後、三十年後の森の成長を目標に地道に生きていく幸せが描かれている。

『贖罪』

湊かなえ『贖罪』(双葉文庫 2012)を読む。
2009年に刊行された本の文庫化である。短編集だと思っていて第1話だけ読んで、しばらく放っておいた本である。3週間ほどカバンに入れっぱなしで、今日再開したところ、止まらなくなった。登場人物の全員がタイトルにある贖罪を背負うという運命に導かれた内容で、著者の物語の構想力に驚かされる。オススメの一冊である。

『ピーター流外国語習得術』

ピーター・フランクル『ピーター流外国語習得術』(岩波ジュニア新書 1999)を読む。
著者はハンガリー出身の数学者である。自身の変わった経歴を述べつつ、外国語や外国文化を学ぶ秘訣について語る。ちょうど知識・技能」だけでなく「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」を重んじる学習指導要領が年次進行で実施されている。20年以上も前だが、著者は知識だけでなく、それを応用させること、そして貪欲学んでいくことを重要視している。

学校に通うことの意味でいちばん大切なのは、決して知識を得ることではなく、知恵を得ることだと思います。どういう意味で知恵かというと、人生に必要と考えられる知恵です。そのなかでもいちばん大切なのが勉強の知恵、学習の知恵なのです。新しい情報をどうやって手に入れるのか、新しいことをどうやって学ぶのか、いままでできなかったことがどうやったらできるようになるのか、その過程を学校に通うことによって覚えて、変化していく世界のなかで日々応用できるようにする。これが勉強の知恵です。