今日の授業で大体のクラスの発表が終了となった。アフリカを取り上げる班が多いように感じた。とりわけアフリカに蔓延る貧困や格差、差別など、正直これといった方策を提示することができないテーマが続いた。
本日の東京新聞朝刊では、中国のワクチン外交の模様が取り上げられていた。日本の諺にある「ただより安いものはない」という事例を地で行くような話である。「背に腹は代えられない」とも言うが、中国のインフラ投資と一体となった無償のワクチンは、毒饅頭なのか、それとも
本日の授業で紹介した新聞記事です。
ホンジュラスはグアテマラとエルサルバドルとニカラグアに囲まれた中米の国です。人口は1000万人に満たず、一人当たりのGDPも2,350米ドル(2018年 世界銀行)とかなり低い。バナナとコーヒーの商品作物を輸出するモノカルチャー経済に偏っており、米国への依存度が高い。
このホンジュラスが、米国バイデン大統領が支援する台湾から、台湾は地域の一部であるとする中国へ軸足を移すというのは大きな影響を及ぼすことになるであろう。
授業の中でも触れたが、今後ますます中国の覇権が強くなると、台湾を認めるか否かが各国首脳にとって踏み絵となり、中国の顔色を伺う風潮が強くなることが予想される。さて、日本の総理はどのように判断されるのであろうか。
本日の東京新聞朝刊から。
アゼルバイジャンとアルメニアの紛争といっても、場所がピンと来ない人が多いであろう。カスピ海の西岸、カフカス山脈の南側にある中央アジアの国である。アゼルバイジャンは産油国なので日本との関係が深く、柔道や空手も人気スポーツとなっている。一方、アルメニアはほとんど原油は産出されず、日本とは関係が薄い。
昨年の経済統計を見てみると、一人当たりのGDPはアゼルバイジャンが4,232ドル(2020年:IMF)、アルメニアが4,155米ドル(2020年:IMF推計値)とよく似ている。しかし言語や宗教は異なっており、アルメニアはキリスト教、アゼルバイジャンはイスラム教である。そのため、アルメニアはロシアとの関係が強く、アゼルバイジャンはロシアの天敵であるトルコと関係が深い。
アゼルバイジャン領内にあるナゴルノカラバフ自治州は、旧ソ連時代から多くのアルメニア人が暮らしており、アゼルバイジャンと折り合いが悪い。昨年、ナゴルノカラバフ自治州を巡って大規模な軍事衝突に発展した。ドローンなどの最新兵器を投入したアゼルバイジャンの勝利に終わったのだが、結局領土問題は解決にしなかった。
今回、ロシアが入って最終的な合意に向かっているとのことだが、ロシアやイランとトルコの確執もあり、上手くは行かないであろう。旧ソ連の支配下にあったカフカス山脈の周辺は、宗教や言語が入り乱れており、隣国のジョージアでも親ロシアと反ロシアの衝突が続いている。