「中央アジア3ヵ国 タリバン政権への対応 温度差」

本日の東京新聞朝刊に、久しぶりにトルクメニスタンに関する記事が掲載されていた。トルクメニスタンは1991年に旧ソ連から独立して以来、ニヤゾフとベルディムハメドフの2人しか大統領になっていない、極めて独裁色の濃い国である。1995年に国連から「永世中立国」に認定され、隣国とも政治的関係を絶っている国である。埋蔵量世界第4位の豊富な天然ガスを有し、大規模な灌漑による綿花栽培と合わせて、着実な経済成長を実現している国でもある。地獄の門とも呼ばれる、24時間365日燃え続ける天然ガス田のダルヴァザ・ガス・クレータが有名である。授業中に動画を紹介したクラスもある。

そんなトルクメニスタンは内陸国であるため、天然ガスを輸出するにはパイプラインを敷設するしかない。しかし、北はカザフスタンやウズベキスタン、南はイラン、カスピ海を超えた西岸はアゼルバイジャンと資源国に囲まれている。そのため、どことも同盟関係を組んでいないトルクメニスタンとしては、アフガニスタン、そして人口が多いパキスタンやインドまでパイプラインを通したい思惑が強い。アフガニスタンのタリバン政権はここしばらく安泰であろう。