『ヒーロー社員になろう!』

常見陽平『ヒーロー社員になろう!:元気と勇気が出る仕事術』(インデックス・子コミュニケーションズ 2008)を読む。
TBSラジオの「文化系トークラジオLife」に出演している「論客」(2013年03月のテーマ)方々の著書を押さえておきたいと思い手に取ってみた。
執筆当時、新卒採用を担当していたためか、就職活動の学生から20代前半の新入社員に向けて、仕事の意義や工夫、そして楽しみが、著者の経験則を踏まえた親近感あふれる語り口で述べられている。

「しあわせな私生活」という章で、筆者は仕事と私生活に明確な区別を付けずに、両方楽しむことが大切だと述べている。その中で、著者が2000年くらいからずっとネット上で日記をつけており、どんなに忙しくても1日に1回〜2回は更新をしているという点が印象深かった。同列に論じるのは失礼千万であるが、私自身のこのつまらない他者性に欠けるこのブログを続ける意味を述べてくれたような気持ちなった。引用してみたい。

内容ははっきり言って、他愛もない日常の気付きです。(中略)
誰のために書いているかというと、申し訳ないのですが、完全に自分のためです。自己満足です。とはいえ、そこにはちゃんと意味があって、毎日の気付きをまとめる、毎日を送るという行為を日常生活に組み入れているというわけです。PDCAを習慣的に行うことができているというわけです。ここでは、実際に文章にするかどうかは別として、まずはちゃんと振り返るということが大切です。
表現力も鍛えられます。心で感じたことを文章にすることは難易度の高いことです、実は。これを日常的に行うことは日々、自分を鍛える行為となっています。

(中略 抗議や励ましといった読者の反応に触れて)ある意味、私生活を公にさらす行為ですし、様々な人から見られています。そこでちゃんと表現する、主張する、聞く耳を持つというのは個人を成長させる行為なのではないかと思っています。
私は、しあわせな暮らしのためには、日々の出来事にいちいち感動できる感性と体力が必要だと思っています。このような感動力、気付き力をアップする上でもブログは効果的です。

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