先日研修で、2013年実施予定の高等学校の学習指導要領について少し学んできた。
国語は現行の指導要領から大きな変更点はないが、新しく教科全体の目標に「想像力」を伸ばすという文言が加えられた。
最近の教科書には、羅城門の絵や原爆投下後の写真などのカラーの挿絵や写真などが掲載され、大変見栄えの良いものとなっている。おかげで、小難しい作品でも、その世界が視覚で見えやすくなっている。
しかし、本来の国語の力とは、文字だけの活字情報からフルカラーで動きや音、臭い、味、触感まである想像の世界を頭の中に浮かび上がらせる力である。
特に古典などは原文と暗記した古文単語や文常識を組み合わせることで、頭の中に古典世界の舞台を作る必要がある。そしてその舞台上で、着飾った複数の登場人物が動きを見せないと作品が理解できない。
中教審がどのような意図で「想像力」を入れたのか分からないが、文字から世界を浮かび上がらせる「国語」には「想像力の伸長」が欠かせないとの見解には賛成である。
高等学校の学習指導要領
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