「仏 ルワンダ虐殺に『責任』」「独 ナミビア虐殺認める」

本日の東京新聞朝刊に、アフリカのルワンダとナミビアに関する記事が掲載されていた。
まずルワンダであるが、パッと場所が思い浮かぶ高校生は少ないであろう。アフリカ大地溝帯に位置するため、通常は地中深くに眠るレアメタルが産出される。特にスマホのコンデンサにも使われるタンタルの産出は世界第1位である。また、ナミビアは大陸西側に位置するため、沿岸をベンゲラ海流という寒流が流れており、降水量が極めて少ない。世界遺産にも認定されているナミブ砂漠が広がっている。ちなみに、ナミブ砂漠というと、1000年から2000年も生きると言われているウェルウィッチアを覚えておきたい。

記事によると、ドイツ政府は旧植民地であったナミビアで先住民族を虐殺したことを認め、1,400億円の投資を約束したとのこと。色々な見方があるのだろうが、私は第二次世界大戦後の東南アジア諸国に対する日本政府のやり方に似ているような気がして、あまり感じの良いものとは思わなかった。サンフランシスコ平和条約締結後、日本はフィリピンやベトナムなどの一部の国を除いて賠償金を支払っていない。その代わりに日本企業の工場を作ったり、日本製品を提供するなどの「経済協力」を行なってきた。そうした戦後賠償を元手に高度経済成長を突っ走ってきた歴史がある。

ドイツのやり方もこれから人口爆発を迎え、世界市場に躍り出てくるアフリカに再び参入しようとする時代錯誤な帝国主義的な臭いを感じてしまう。穿った見方なのかもしれないが、アメリカやロシア、中国など顔ぶれこそ異なるが、アフリカ分割が繰り返されているように思えてならない。