『若者のためのまちづくり』

服部圭郎『若者のためのまちづくり』(岩波ジュニア新書,2013)をパラパラと読む。
著者は東京大学工学部を卒業され、カリフォルニア大学で修士号、明治学院大学を教授を経て、現在は龍谷大学で教鞭を取られるエリートなのに、本書では自転車で移動できるコンパクトシティや自分の居場所であるサードプレイスなど、合理的な都市計画とは少し離れた都市のあり方を提案する。最後の項では、松本哉さんの高円寺商店街の「素人の乱」が取り上げられている。まだ大学を卒業(?)されたばかりの頃の松本さんが登場する。そうした若者のチャレンジに対し、著者は次のように評する。

ショッピングセンターは、それまでの商売の実績がないような人には店舗を貸してくれません。その結果、多くのショッピングセンターに入る店は、実績のあるチェーン店ばかりになってしまいます。しかし、商店街は、そこにしかないような店舗を出せたりするので、より多彩でユニークになります。そして、実績のない若者にビジネスチャンスを与えてくれるのは商店街なのです。

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