「伊勢崎・桐生で40.5度」

本日の東京新聞朝刊に、昨日の酷暑の模様が報じられていた。

猛烈な暑さとなる仕組みについて、授業の復習をします。まず、1日の単位で見ていくと、日中は海よりも陸地の方が比熱が小さいので、内陸側の方が急激に暑くなります。また、季節単位で見ていくと、夏季はユーラシア大陸と太平洋の間の気圧差によって太平洋高気圧が張り出し、暖かく湿った風が関東地方を通過していきます。そうした風は東京都心で更に暖められ、山梨や群馬、栃木の山脈にぶつかります。この2つの要因が重なり、熊谷などの埼玉県北部地域や、伊勢崎・桐生といった群馬県南部地域で猛烈な暑さとなります。

また、そうした地域は急激な上昇気流が発生するので、積乱雲(別名:入道雲)ができやすくなります。ちょうど上昇気流が一服する午後2時以降から夕方にかけて、上空で急激に冷やされた空気が飽和し、夕立やゲリラ豪雨、雷などが発生します。1時間に50mmを超える激しい雨が降り続くと、冠水や土砂崩れなどの都市型水害を引き起こします。

東京都心や大阪ももちろん暑くなりますが、それ以上に人口密集地帯から少し内陸に入った埼玉県や群馬県、山梨県、岐阜県などで最高気温の記録が生まれていきます。気象庁のホームページに全国の最高気温ランキングが掲載されています。その点を確認してください。