本日の東京新聞朝刊に、民間旅客機に米軍の戦闘機が接近し、多数の怪我人が出たとの記事が掲載されていた。しかし、記事を読んでも、米国とイランの政治関係が理解できていないと、なぜ米国がイランに悪事を働くのか分からないであろう。
イランは第2次大戦後、英国企業や米国政府の支援を受けて石油開発を行ってきた。当時のイラン・パフレヴィー朝の国王だったパフレヴィー2世(在1941〜1979)は、米国の意のままに動く人物で、西欧との資源外交を重視するあまり、国民に犠牲を強要する独裁者であった。さすがに国内から反対の声が高まり、1979年にイスラム教の教えに帰るイラン革命が起こった。パフレヴィー2世は米国に亡命し、イラン国内の石油関連施設はすべてイランが接収することとなった。その際に米国大使館員を1年以上にわたって人質とする事件まで起きている。また、翌年1980年には米国側も報復に打って出て、隣国イラクに武器を供与し、イラン・イラク戦争まで誘発している。
他にも書きたいことがあるが、続きは後日。