金田康正『πの話』(東京図書 1991) を読む。
純粋な数学の話かと思ったら、著者は東京大学の大型計算機センターに務めており、コンピュータの性能をテストするベンチマーク・プログラムとしてπの計算を研究している学者であった。
古代ギリシャのアルキメデスが円周率を小数点以下2桁の3.14まで計算していた話や、πを求める計算式がいくつかある話など興味深かった。また、著者は執筆当時スーパーコンピュータで10億桁まで計算しており、小数点以下386,980,412桁目から6が10個連続並ぶとか、「123456789」と並ぶ箇所が2ヶ所、「987654321」が1ヶ所あるなど、超マニアックな話も面白い。