読売新聞社『就職に強い大学2014』(YOMIURI SPECIAL 76)を読む。
昨今の就職事情や就職率ランキング一覧に加え、企業が求める「グローバル人材」、それに対応する大学側の「アクティブラーニング」や「キャリア教育」などの取り組みが特集されている。この手のムック本にありがちな、広告を出している大学の提灯記事で埋め尽くされており、あまり読むべきところはなかった。
初めて知ったのだが、経済産業省が「社会人基礎力育成グランプリ」なるものを実施しているのだ。「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」を三つの基礎とする、12の能力要素の観点から大学を評価しようという試みだ。経産省のホームページにアップされている実践事例集に目を通してみたのだが、地域の企業と連携した実践形式の授業の域を出るものではなく、早晩「一定の成果をみた」という名目で廃止されるであろう。経産省の役人の作文に合わせた報告書作成の為の授業に、果たして何の意味が見出せるのであろうか。