大学案内研究:明治学院大学

明治学院大学のパンフレット(2014年度版)を読む。
「ヘボン式ローマ字」で有名なJ・C・ヘボン夫妻が、1863年に横浜に開設したヘボン塾が母体となっている。1880年に東京築地に移転され、1886年に明治学院と改称されている。作家島崎藤村は当時の明治学院の第一期卒業生であり、同校の校歌も作詞している。
1949年、文経学部英文学科・社会学科・経済学科からなる4年制大学がスタートしている。現在は、英文学科・フランス文学科・芸術学科からなる文学部、経済学科・経営学科・国際経営学科からなる経済学部、社会学科と社会福祉学科からなる社会学部、法律学科・消費情報環境法学科・政治学科からなる法学部、国際学科と国際キャリア学科からなる国際学部、心理学科と教育発達学科からなる心理学部の計6学部15学科で構成されている。

正直、パンフレットを読んでも大学の魅力があまり伝わってこない。外部の印刷業者のフォーマットにただ大学の情報を入れただけのような内容である。英語に力を入れているという話であるが、特段英語教育の紹介もなく、少人数制ゼミの紹介もない。学問の深みに誘うような記述もなく、留学や大学院の紹介も極めて簡素である。モデル活動と両立しているイケメン学生やおしゃれな女子学生が登場するが、サークルや部活動に一生懸命な学生はおらず、大学の環境や制度を誉めるだけで、学生の姿が見えてこない。
また、共通科目に「ボランティア学」や「ボランティア実習」「ボランティア特別研究」といった科目があるが、ボランティアに参加すれば単位が認定されるのであろうか。
4ページずつ全15学科の紹介が続くが、どれも似たり寄ったりで面白味がない。また、どの学部学科のカリキュラムを見ても、就活に取り組みやすいように、大学4年生はほぼ卒論とゼミだけしか置かれていない。

1学年3000名弱というかなりの規模であるが、国際学部を除いて、1・2年生は横浜戸塚キャンパスで、3・4年生は東京白金キャンパスで学ぶ完全な分離キャンパス体制を敷いている。そのためサークル活動も全般的に低調である。
女子学生が多く、白金のおしゃれなイメージに包まれた大学であるが、パンフレットを読む限りでは、カリキュラムや学生の自主活動などについは偏差値50に満たない日東駒専より下の大学と大差ないと言わざるを得ない。

パンフレットを読む限りの印象を書いたが、明治学院の代々の学長の平和に対する姿勢は注目に値する。

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