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『降霊会の夜』

浅田次郎『降霊会の夜』(朝日新聞出版社,2012)を読む。
著書と同じ1951年に生まれた主人公が登場する。著書自身も団塊世代に近く、高度経済成長の光も闇も経験しながら、総じて幸福な人生を送れた世代である。そうした世代が還暦を迎え、ひょんなことから霊媒師と出会い、忘れ去ってしまった自分の失敗や悔悟を思い出し、既に死者となった友人や恋人と対話する物語である。小説としてだけでなく、学生運動のバリケードなどの歴史もちょくちょく挿入され、芥川賞作品のような香りもする作品であった。

今この文章を栃木市のホテルのベッドで書いている。酔っているので文章がまとまらない。

『フレンズ』

谷村志穂『フレンズ』(芸文社,1990)を少しだけ読む。
バブル時代真っ最中な生活を描いたエッセーである。マンションを購入して、ロードスターに乗って、ブランド物を買い漁って、という話が続くので、ほとんど興味が湧かなかった。

『巨樹』

八木下弘『巨樹』(講談社現代新書,1986)をパラパラと読む。
著者は林野庁勤務時代から、写真家土門拳氏に師事し、各地の巨樹を撮影し続けた人物である。
その著者が撮り溜めた日本各地の巨樹が写真入りで紹介されている。埼玉県からは牛島の藤と越生の梅林が取り上げられている。日本は南北に広いといえど、気候的な差は小さく、植生も北海道と鹿児島であまり変わらないということが分かった。

『フィールドワークは楽しい』

岩波書店編集部編『フィールドワークは楽しい』(岩波ジュニア新書,2004)をパラパラと読む。
言語学や動物、植物、民族学、考古学など、様々な分野の専門家を取り上げ、現地での研究の大切さを説くという内容である。現地での取り組みを簡単にまとめたレポートを読んでいるような感じがして面白くなかった。

『天文台へ行こう』

古在由秀『天文台へ行こう』(岩波ジュニア新書,2005)をパラパラと読む。
著者は東京大学理学部天文学科を卒業し、東京大学教授、東京天文台長、国立天文台長などを経た天文学のエリートの王道を歩まれた方である。天文台の歴史に始まり、望遠鏡の構造や世界の天文台、太陽系の星、天文台で実際に見られる星、大学での学びで締めくくられる。通り一遍の説明に終始し、正直経歴はすごいが、内容は面白くなかった。

1884年の国際協定で、経度ゼロ時の子午線がグリニッジ天文台を通ると決められていたが、1998年に移転し、現在はエディンバラの王立天文台に統合され、現在は史跡だけが残されている。

太陽の赤道半径は月の400倍だが、地球と月の平均距離は38万キロメートルでと、地球から太陽までの距離の400分の1となっている。太陽と月の見かけの大きさはほぼ等しくなり、皆既日食が起きるのである。