大村裕『本能のなぞ:脳の働きはここまでわかった』(読売新聞社,1987)をパラパラと読む。
高校生の生物選択者向けの本のような内容で、平易な語り口であるが、専門用語が続く。生物学が苦手な私にとっては辛い一冊であった。
「読書」カテゴリーアーカイブ
『教育で平和をつくる』
小松太郎『教育で平和をつくる:国際教育協力のしごと』(岩波書店,2006)をパラパラと読む、
上智大学で国際教育開発を研究している小松太郎は、コソボ共和国でのユネスコ教育行政官の経験から、人権教育は一人一人が持っている人権にフォーカスしなければならないと述べる。安易な民族教育や宗教教育は、逆に排他的な民族意識や宗教意識を高めるに過ぎず、多民族国家で内戦を経験したコソボでは危険な右派教育になってしまう。NGO「コソボ人権センター」で開発された教育プログラムに多数の社会科の教員が加わり、人権の主体が個人であるという考え方に基づく平和教育が社会科教員に求められると説明する。
『氷河の科学』
若浜五郎『氷河の科学』(NHKブックス,1978)をパラパラと読む。
著者は1927年生まれで、東京大学理学部物理学科を卒業され、その後、北海道大学の教授を務めた、雪氷学を専攻する研究者である。出版時の1970年代後半は温暖化よりも寒冷化の方を懸念していたというのが印象に残った。
あとは、物理学の観点からの説明なので、数式が続くので読み飛ばした。
『恐るべき酸性雨』
谷山鉄郎『恐るべき酸性雨:水と緑を破壊する複合汚染』(合同出版,1989)を読む。
酸性雨は、人体への影響や農作物被害、森林破壊など、人間の身体だけでなく人間の暮らしを破壊するものであるということが、大気循環の仕組みから実例や数字を交えて分かりやすく説明されている。
著者は三重大学で長らく作物学・環境科学を専門とされてきた学者であり、特に地元の四日市公害問題で大気汚染が作物に及ぼす影響について研究していた。
本書の最後で次のように述べ、公害防止の技術に期待を寄せている。
人間が作った公害です。人間の技術で完全に防止することができます。
『四継』
宝田将志『四継:2016年リオ五輪、彼らの真実』(文藝春秋 2017)をパラパラと読む。
リオ五輪男子4×100mリレーで銀メダルを獲得した山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥の4名のリオまでの戦いや挫折を丁寧に追いながら、リオ五輪当日のドキュメンタリーとなっている。中身はあまり読んでいないが、誰一人100mで10秒の壁を超えていないのに、400mリレーで37秒台を出すというのはすごいと思った。