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『ハクショおもしろ雑学ブック』

矢野新一監修『ハクショおもしろ雑学ブック』(シーアンドアール研究所,2007)を読む。
総務省統計局が発行している「統計でみる都道府県のすがた」にちょっとしたコメントを加えたものである。Yahoo!ニュースのタイトルだけ面白い雑学コラムのような内容である。

2007年版の統計ではあるが、人口100万人あたりの常設映画館の数が、全国1位の福岡県の33.8館に対し、埼玉県は6.7館で宮城と並んで全国最下位であった。東京に近いという点を置いてもかなり低い数字である。ちょうど埼玉県深谷市をモデルにした『SR サイタマノラッパー』が公開された頃であり、シネコンが普及する以前の埼玉の映画館事情を思い出した。同じ統計で日本一の旅行好きとして埼玉県が全国1位にランキングされているのが救いか。

中学2年生の身長ランキングで男子の1位は秋田県の161.9cm。以下青森県、北海道、富山県、新潟県と続く。一方、低い県は岡山県の158.4cmとなっている。統計の誤差の範囲以上の差がついている。以下、低い順に広島県、山口県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県と続く。気候なのか食事なのか、理由は書かれていなかったが、身長は北東の方が高く、南西の方が低いというデータがある。

『整理HACKS!』

小山龍介『整理HACKS!』(東洋経済新報社,2009)をパラパラと読む。
ここ最近、タイパ(タイムパフォーマンス)という言葉が流行しているが、そのはしりのような本であった。録画した番組は1.5倍速で見るとか、ペーパーレスに徹するなども既に書かれている。服は時系列に整理して、それぞれ着る順番で並べておけば、服のコーディネートに悩む時間も短縮できるという。

しかし、15年ほど前に刊行され、スマホが普及する前の時代の整理術なので、デジタル部分はさらっと読み飛ばした。現在では下火になったEvernoteやSugarSync、Xmarksなどは、とっくにブラウザや無数のクラウドサービスに取って代わられている。

『日本のブックカバー』

書皮友好協会『日本のブックカバー』(グラフィック社,2016)をよむ。
本の表紙や裏表紙のイラストやレイアウトではなく、文庫本や新書本を購入した際に本を包み込むブックカバーのデザイン集である。TSUTAYAや三省堂書店、横浜にある有隣堂書店など、見覚えのあるカバーもいくつかあった。最近はブックカバーはほとんど使用していないが、中高生の頃、楽しみにしていた漫画にカバーをかけてもらう時のワクワク感は頭の片隅に残っている。

『神の宮 伊勢神宮』

増浦行仁写真集『神の宮 伊勢神宮』(東京大学出版会,2016)を見る。
2013年の遷宮の様子を描いた写真集で、建物よりも神主たちの儀式の様子が中心となっている。
式典は夜が多いので、手持ちのデジカメで撮ったピントの合っていないボケた写真が多く、あまり綺麗なものではなかった。

『エイジング』

ジョン・ランゴーン『エイジング:老いについて私たちが知っておくべきこと』(ほるぷ出版,1992)をパラパラと読む。
原著はアメリカで1991年に刊行された本である。日本でもバブル華やかな盛りである。医学や栄養、運動、文化面から追いの不安や誤解について書かれているが、障害身寄りのない孤独や貧困は全く触れられていない。この30年間という時間の中での社会全体の「老い」を感じてしまった。