手塚治虫『どろろ』(秋田文庫 1994)全3巻を一気に読む。
原作は1967年から68年にかけて、「週刊少年サンデー」に連載された漫画である。
手や足、目や耳など人体の48ヶ所を妖怪に奪われたまま生まれた百鬼丸が、両親の酷い死を目の当たりにして育ったどろろを連れ、妖怪を退治しながら少しずつ身体を取り戻していく旅を続ける。人間の業や幸福の本質といった深いテーマも散りばめられているのだが、連載打ち切りのため、未完で終わっているのが残念である。
「漫画」カテゴリーアーカイブ
『マンションOBA』
手塚治虫『マンションOBA』(集英社文庫 1995)をさらっと読む。
1972年から79年にかけて、読み切りで「週刊少年ジャンプ」や「週刊少年サンデー」に掲載された漫画が6編収録されている。
表題作の『マンション〜』は、東京郊外を舞台として、
都市開発によって妖怪の栖であった鎮守の森が破壊され、
いつか人間へのしっぺ返しを誓う妖怪たちが、
その跡地に建てられたマンションに住み着いて、
『スリル博士』
『0マン』
手塚治虫『0マン』(朝日ソノラマ 1972)全4巻を30年ぶりくらいに、一気に読み返す。
十数年前に実家から持ち帰って来て以来、そのままダンボールにしまったままになっていた本である。春日部に越してから、3回も引っ越しているのだが、全く手を付けずにしまいっぱなしになっていた漫画の一部である。
1959年から1960年にかけて雑誌『週刊少年サンデー』(小学館)に連載された作品であり、岸信介そっくりの首相や水爆など、時代を感じるものであった。
「愚かな」人間と、「優秀な」0マンとの対決が壮大なスケールで描かれる。アルコール混じりで読んだせいもあるが、あまりに話の展開がすっ飛んでいるので、途中から登場人物の動向を把握しきれなくなった。しかし、中学生くらいにワクワクしながら読んだ記憶を半ば思い出しながら、楽しく読むことができた。
『光線銃ジャック』
手塚治虫短編集『手塚治虫名作集 (18) 光線銃(レイ・ガン)ジャック』(集英社文庫 1995)を読む。
さらりと読めるSF短編集となっている。
「光線銃ジャック」(昭和38年 週刊少年サンデー)
「ビルの中の目」(昭和38年 週刊少年サンデー)
「悪魔の音」(昭和38年 週刊少年サンデー)
「人間牧場」(昭和36年 別冊少年サンデー)
「午前7時の地下室」(昭和31年 冒険王)
「未来をのぞく3人」(昭和33年 冒険王)
「刹那(せつな)」(昭和34年 X)
「秘密指令第3号」(昭和35年 別冊少年サンデー)
「だれかが狂ってる!」(昭和35年 別冊少年サンデー)
「ドースン一家の記録」(昭和36年 別冊少年サンデー)
「宇宙からのSOS」(昭和37年 少年ブック)
「バックネットの青い影」(昭和37年 別冊冒険王)
「バチス号浮上せず」(昭和38年 少年サンデー)
「2から2を消せば2」(昭和37年 別冊少年サンデー)
「最後はきみだ!」(昭和38年 別冊少年サンデー)
「偉大なるゼオ」(昭和39年 週刊少年サンデー)