御嶽砂丘玄武(3/5)

歴史・文学・地質を巡る

2014.12.28~30

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関ヶ原から一気に丹後半島まで抜けようと思っていたが、原発関連施設の道路標識を見て、Uターンして大飯原発に向かった。しかし、大飯原発は急峻な山の奥にあり、一般道路からは全く見えないところに建設されている。旧ソ連の「秘密都市」を思わせる。海岸沿いまで行ったが、施設はほとんど見えなかった。東日本大震災以降に作られたであろう比較的新しい放射能測定施設があった。

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大飯原発近くの大飯総合運動公園。およそ過疎化が進行する地域に似つかわしくない立派な体育館である。原発マネーが地域の象的な大型施設に使われるのは全国共通か。

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ついでだったので高浜原発にも立ち寄ってみた。こちらの方は一般道からも軽水炉施設が良く見えた。
茨城県・東海村の原発施設とは異なり、大飯原発も高浜原発も住宅地から離れた場所にある。また、日本海側なので海洋プレートの沈み込みに由来する地震が多発する地域でもない。しかし、原発そのものの是非が問われているのであり、どの原発が比較的安全で、どの原発がより危険度が高いかという議論は無意味であろう。

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海上自衛隊舞鶴造修補給所の前で。
原発は巧妙に市民の目から隠されているのに、自衛艦はあけっぴろげに公開されているのは何だか腑に落ちないところである。

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舞鶴から天橋立に向かう国道178号線を走っていると綺麗な虹が見えた。当たり前の話だが、虹は光学現象に過ぎないので、下をくぐり抜けることなんてできない。しかし、あまりに近くにはっきりと見えるので、つい虹を追いかけてしまう。

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天橋立をパスし、丹後半島の先端の経ケ岬にやってきた。雨、風、寒の3拍子がそろっており、これぞ「ザ・日本海」といった雰囲気あふれる場所であった。海はフランス語でもロシア語でも女性名詞であるが、冬の日本海は男性名詞が似つかわしい。

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経ケ岬にほど近い、日本海に面した漁村集落である袖志の街並み。これまた私の貧弱な日本海沿岸の街のイメージにぴったりの佇まいであった。自動車が写ってなければ、昭和40年代の風景といっても疑わないであろう。
しかし、こうした狭い路地裏を歩いていると、ワクワクした気持ちになる。

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左の写真が風光明媚な松島に似た丹後松島。右の写真が屏風の形をしているということで屏風岩と呼ばれているそうだ。

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道の駅てんきてんき丹後に立ち寄る。山陰ジオパークのパネル展示コーナーが設置されていた。道の駅から自転車に乗り換え、5分ほど走ると立岩が姿を表す。まるで、映画『風の谷のナウシカ』に出てくる巨大生物の王蟲のようである。
以下、山陰ジオパークのホームページの解説より。
後ヶ浜東端の竹野川河口に位置する周囲約1km、高さ約20mの巨岩です。地下から上昇してきたマグマが固まったもので、その後の侵食により周囲の岩石が削り取られてこの岩が残されました。垂直に延びた柱状節理が美しいことで有名です。特に雪化粧した冬の立岩は、日本海の荒波と相まってモノトーンの絶妙のコントラストを醸し出します。

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道の駅で立岩を廻った跡、疲れが出てしまい、1時間ほど寝てしまった。起きたら暗くなっていたので、仕方なくホテルを探すことになった。とりあえず西を目指そうということで、城崎温泉に立ち寄った。
文学散歩と行きたかったが、7時を廻ってしまったので、駅前の足湯を利用しただけで、温泉旅館が立ち並ぶ目抜き通りを抜けていった。途中、志賀直哉『城崎にて』にも出てくる「一の湯」の前で。

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最後は鳥取駅近くのホテルへ。缶ビール1本でぐっすりと熟睡した。


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□「御嶽山〜大垣城〜大飯高浜原発〜城崎温泉〜鳥取砂丘〜玄武洞」を巡る(2/5)
□「御嶽山〜大垣城〜大飯高浜原発〜城崎温泉〜鳥取砂丘〜玄武洞」を巡る(3/5)
□「御嶽山〜大垣城〜大飯高浜原発〜城崎温泉〜鳥取砂丘〜玄武洞」を巡る(4/5)
□「御嶽山〜大垣城〜大飯高浜原発〜城崎温泉〜鳥取砂丘〜玄武洞」を巡る(5/5)