伊勢熊野高野山 (2/4)

40代最初の旅 伊勢〜熊野〜高野山 2日目

朝8時に目が覚める。サービスエリアで洗顔し、朝食をとった後、伊勢湾岸道路から伊勢を目指す。

 

刈谷SAで休憩。

東名高速、伊勢湾岸道路の様子。しかし、ここ1週間ほどの仕事の疲れがでたのか、亀山SAあたりでダウン。疲れから来る眠気で2時間以上寝入ってしまった。起きたらすでに陽は傾きつつあった。慌てて出発し伊勢インターより伊勢神宮を目指す。

 

 

 

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伊勢インターを降りて、一応順番通り、まず豊受大神宮(外宮)を訪れた。無料の臨時駐車場に車を停めて、自転車で外宮の周りを走ってみた。ちょうどお白石持ち行事の日に当たっていた。近隣の住民たちが宮川より拾い集めた「お白石」を奉曳車・木そりに乗せ、入り口で白布に石を包み、10月に完成する新正殿の敷地に敷き詰めるという行事である。静寂な雰囲気を予想していたので、ビックリであった。変に畏まっておらず、20年に1度の行事を敬虔に楽しんでいるという様子であった。

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神明造りの正殿とその付近の様子。旧い正殿の方は20年の歳月を見せつけるかのようにぼろぼろであった。新しい方は壁の向こうにチラ見できる程度であったが、旧い正殿との対比で、光り輝くようであった。

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多賀宮などの別宮の様子。古い宮と新しい宮が並んでいる姿を見ると、何やらアニメ『エヴァンゲリオン』の零号機と初号機が並んで鎮座しているのような妙な緊張感を感じる。

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自転車のタイヤの空気が抜けていたので伊勢市駅近くの自転車屋で空気を充填して駅周辺を走り回ってみた。内宮を囲む町全体がディズニーランドのエレクトリカルパレードのように盛り上がっていた。元来の

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外宮の裏手にあった月夜見宮の様子。月読宮と間違えて参詣する。

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伊勢市内の古い町並みの様子。

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日本全国どこにでもある東進ハイスクールの衛星予備校。こうした空きビルのテナントを活用してしまう商法はいかがなものかと思うが。

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市内の盛り上がりも、宗教的行事という重々しい雰囲気でもなく、都会の神輿やお祭りともやや雰囲気が違う、真面目に楽しむ市民の様子が伺われた。市内を走り回った折りたたみ自転車をパチリ。

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午後5時近くになって、皇大神宮(内宮)を訪れた。人も疎らで、じっくりと清閑な気分を味わうことができた。
内宮はとにかく匂いが違った。鳥居を潜ってからずっと、木の匂いなのか、心地よい匂いが続いた。ちょうど自動車のエンジンにオイル添加剤を混ぜるように、肺の中が匂いによって清浄になるような感覚に襲われた。

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正殿の様子。10月3日の遷宮に向けた工事の最中であった。こうした様子が見えるのも、次は20年後である。内宮を歩きながら、20年というスパンで物事を考えることの大切さを感じた。平安鎌倉時代は、今よりも時間の感覚はゆっくりであったろうが、平均寿命が50年に満たない時代である。今以上に20年という感覚は人生50年に比べて重いものであったろう。その20年という時間の中で物事を思考してみたい。

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荒祭宮の様子。暗い中でも新旧の対比が鮮やかであった。

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歩きながら、都会の忙しさと伊勢神宮の悠久な時の流れを憶う。現在も江戸時代も伊勢神宮は普段の慌ただしい日常生活をふと振り返り、自分の来し方行く末を客観視し、冷静に黙考する場でなかったのか。そう考えると「伊勢に三度」という言葉も、人生の長さから考えるとちょうどいいのかもしれない。

内宮出たのが、ちょうど参拝時間終了の午後7時であった。真っ暗な中、セーターの忘れ物があるぞと手を触れたら、生きた鶏であった。思わず後ずさりした。

楽しみにしていたおかげ横町は全て店じまいをしていた。観光地にありがちな表通りだけ雰囲気を繕うような町並みだと訝しく考えていた。しかし裏に回ると、昔ながらの商店街の佇まいであった。