香山リカ『10代のうちに考えておくこと』(岩波ジュニア新書,2005)をパラパラと読む。
精神科医の著者が10代の女子中高生を対象に、勉強や人間関係、心身の成長、社会への関心などを説く。読みやすい文章であったが、あまり関心がなかったので、半分ほどしか読まなかった。
『エネルギーと環境の疑問 Q&A 50』
笠原三紀夫『エネルギーと環境の疑問 Q&A 50:数字でなっとく本質がわかる!』(丸善株式会社,2008)をパラパラと読む。以下、確認のためにまとめおきたい。
石炭や石油といった化石資源の成因は完全に分かっていない。現在主流となっている有機成因説によれば、石炭は5.7億年〜2.5億年の古生代を中心に、陸上の植物が地中に埋もれ石炭に、また石油は2.5億年〜0.6億年の中生代を中心に、海や湖で繁殖したプランクトンや藻が水底に沈んで石油に変わったといわれている。
乾燥した空気の塊が、外部と熱のやり取りをすることなく上昇するとき、熱力学および静力学の法則に従い、100m上昇あたり0.98℃温度が下がる。この変化を「乾燥断熱減率」と呼ぶ。一方、実際の大気においては「気温減率」と呼び、±0.65℃/100mとなる。
『侍タイムスリッパー』
安田淳一監督/脚本/撮影/編集、山口馬木也・冨家ノリマサ・沙倉ゆうの・峰蘭太郎ほか主演『侍タイムスリッパー』(2024,未来映画社)をもう一度観に行った。
流石に最後の対決の場面は結論が分かっていたので、ドキドキはしなかったが、序盤と中盤は繋がりを確認することで十分に楽しむ事ができた。続けて2度も同じ映画を観るという経験は、生まれて初めてではないだろうか。エヴァンゲリオンなど時間をおいて観たものはあったが、わざわざ映画館で観るほど、役者の演技やセリフに魅力があるという証拠である。
『ゴキブリの歌』
五木寛之『ゴキブリの歌』〔五木寛之エッセイ全集 第4巻〕(講談社,1979)をパラパラと読む。
このブログで検索してみたところ、20年ほど前に、10年ぶりに読み返したとの記載があった。ということは30年前の高校生の頃にも読んでいたのだ。まだ黒電話が電話線で繋がっていたころで、電話に出たくない時は、毛布で厳重に包んで押し入れの中に入れていたというエピソードが紹介されており、印象に強く残っていた。
学歴に関する話が面白かった。国勢調査で学歴を記入する際に、大学抹籍の五木氏が高卒か大卒しか選択肢のない調査用紙を前にして、狼狽える場面がある。五木氏は次のように述べる。
私は大学卒と書きたかったわけでも、高校卒に◯をつけることに抵抗を感じたわけでもない。そして、現在、学歴がないことで差別されたり、いやな目にあったりするような仕事にたずさわっているわけでもなかった。むしろ、内心ひそかに、と言うよりも、至極おおっぴらに大学制度を批判している人間だったのである。
にもかかわらず、何となく最終学歴、高校卒、と記入することが癪な気がした。頭では学歴が人間の値打ちと全く関係がないことを承知しており、人にもそうしゃべり、文章にも書いているのに、いざ自分のこととなると何となく口惜しい感じがあるのである。素直に高卒に◯をつけず、大抹にこだわるのは、やはり一種の学歴コンプレックスのなせるわざなのだろうと思う。