本日の東京新聞の特集に、「スポット派遣」労働者の雇用環境についての特集記事が載っていた。スポット派遣とは携帯電話などで前日に登録派遣会社から仕事を受け、倉庫作業などの日雇いの仕事をする業態のことである。ちょうど十数年前下落合にあった「ガクト」の携帯版といったところか。(分かる人には分かる)
東京新聞の解説によると、そうしたスポット派遣なるものは1999年の労働者派遣法で解禁され、全国で昼夜問わず1日7万回分の仕事が供給されているとのこと。しかし、雇用の不安定さや安い賃金から、漫画喫茶などで寝泊まりする「ネットカフェ難民」になる人びともおり、格差社会の象徴として問題視されているということだ。
先日読んだ三浦展著『下層社会』でも指摘されていたが、団塊ジュニア(現在36歳〜28歳くらい)世代は、学卒期がちょうど「失われた10年」の就職氷河期とぶつかっており、正社員として就職出来ないため、とりあえず派遣から就職していく者が多かった。私の友人にも不本意な就職をする者がいたが、未だに正社員として就職できず非常勤の仕事を続けている者も少なからずいる。
明後日に参院選を控えているが、格差を助長してきた自民党や、正社員や公務員の地位向上を訴える政党や候補者ではなく、不景気の煽りを食った底辺に位置する団塊ジュニア世代がきちんと「再チャレンジ」できる社会構造改革や施策のビジョンを具体的に持っているところに一票を投じたいと思う。