「ロシアのウクライナ侵攻に備え」

本日の東京新聞朝刊記事より。
授業でも紹介しているが、連日のようにウクライナに関する報道が続いている。
今日の記事はEUの天然ガスの供給に関する話である。EUは石炭火力発電を廃止する一方で、ロシアからの天然ガスへの依存を高めている。ロシアから陸上や海底を通じて何本もパイプラインが建設されており、EU諸国の発電量のかなりの割合を占めている。

日本には海に囲まれているため、オーストラリアやマレーシアなどで産出された天然ガスを一度マイナス162度まで冷やして液化して輸入している。液化することで体積を600分の1まで小さくできるのだが、運搬・貯蔵コストがかかってしまう。

その点、バルト海経由でロシアとドイツを繋ぐノルド・ストリームや、ウクライナ経由でロシアと東欧をつなぐサウスパイプラインなどの天然ガスパイプラインは、気体のまま輸送できるので、一度建設すると運用コストは低く抑えられる。