「成田空港近く物流倉庫火災」

本日の東京新聞朝刊に、成田空港近くの倉庫内にあった自動車部品のゴムパッキンが火元と見られる火災が発生したとの記事が掲載されていた。

国土交通省港湾局がまとめた「港湾統計(年報)」(2017)によると、国内の港湾取扱貨物量1位は名古屋港の19,597万トン、2位は成田国際空港の15,329万トンとなっている。ちなみに、3位は11,350万トンの京浜工業地帯の横浜港、4位は10,937万トンの北海道・苫小牧港、5位は10,150万トンの北九州港となっている。

また、成田国際空港株式会社が発行する貨物輸送のパンフレットによると、輸出入の金額ベース(2017)では成田が日本一で、輸出が111,679億円、輸入が122,444億円の合計234,122億円である。2位の東京港が175,632億円、3位の名古屋港が166,078億円となっている。この逆転現象は成田が高額な半導体電子部品や通信機を扱っているからである。

パンフレットにも宣伝されているが、北関東を結ぶ圏央道が成田空港まで開通し、空港内外に多数の国際物流施設が展開・集積され、周辺に工業団地まで建設されている。東京都心から離れているので旅客のアクセスが悪く、国際空港としての役割も羽田に押され気味だが、その反面、広い敷地と北関東との地の利を生かした貨物輸送では十分に成功している。

旅客は羽田、貨物は成田といった安易な棲み分けは難しいであろうが、成田空港の重要性はますます高まっていくであろう。