石原壮一郎『大人の解体新書』(河出書房新社 2008)を読む。
人間の体のパーツを取り上げて、軽妙な「大人」のコラムに仕立て上げている。似たようなテンポの内容が延々と続き、あまり面白くなかった。
気になった箇所を引用しておきたい。
「ヘソクリ」という語や「へそ曲がり」「へそを曲げる」という慣用句の「ヘソ」は、お腹のヘソではなく、元々は「綜麻」と書き、織機にかける麻糸や紡いだ麻糸を糸巻きに巻いたものを指す言葉である。「ヘソクリ」は麻糸を紡いで内職をして少しずつ貯めたお金という意味である。また、「へそ曲がり」は綜麻が真っ直ぐ巻けずに曲がってしまうという意味である。
広い海洋を泳ぐマグロやカツオは持続的な筋肉(赤身)が発達し、近海にいるタイやヒラメは瞬発力のある筋肉(白身)が発達している。