本日の東京新聞夕刊の一面コラム「紙つぶて」に、京都大学経済研究所の梶井厚志教授の「3月入学」改革案が載っていた。
梶井氏は、予算年度と合致して便利というだけの4月入学に合わせるために、センター試験をわざわざ悪天候で体調不良者が出やすい1月中旬に行う慣行に異議を唱える。そして次のように述べる。
三月入学にして、現行の学年層を一カ月前倒しすれば、何事もはるかにうまく行くだろう。センター試験は十二月中旬になるから、雪やインフルエンザの問題も少ない。一月は授業がなくなるから暖房も節約でき、前期の授業は六月中旬に終了するから冷房も助かるゆえ、大変エコである。ゴールデンウィークも一学期目の中休みとしてちょうど良い。ついでながら、大学教員は六月七月に集中する欧米の学会に顔を出せるようになろう。
3月入学は、2、3年前に話題になった「秋入学」よりは現実的で、現行からの移行もスムーズだと思う。ネットで調べてみると、隣国の韓国も3月入学を実施している。また、欧米の大半は9月入学なので、3月〜8月を前期、9月〜2月を後期とすれば、海外への留学も、海外からの留学生受入もやりやすくなる。少なくとも梶井氏の指摘する通り、4月よりはメリットばかりのように思う。
今まで、入学式は桜で彩られるというイメージが強かったが、暖冬の影響でどんどん桜の開花時期は早まっており、実際は4月8日の入学式前に散っていることが多い。また、3月中旬の入学式であれば、桜舞い散る中で学校生活がスタートしていく風景が見られそうだ。