『地理情報システムの世界』

矢野桂司『地理情報システムの世界:GISで何ができるか』(ニュートンプレス 1999)を読む。
1990年代後半に普及を始めたデジタルデータの地図情報の歴史や基本操作、表計算ソフトや国税調査などのデータを組み合わせた応用活用など、地理学を学ぶ大学生の入門書となっている。ボロノイ分割やH・ホテリングの「海岸のアイスクリーム売り」など、マーケティングと地理情報の話が興味深かった。途中、GISソフトの操作方法などはさっと読み飛ばしたが、Google MapやGoogle Earthなど一連のGoogleソフトが公開される前夜における、地図とビッグデータの組み合わせによる新しい世界への興奮が読者にも伝わってきた。
地図とデータの関連性から社会を見るという地理学の根本姿勢に触れることができた。関連する書籍にあたってみたい。

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