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『文章構成法』

樺島忠夫『文章構成法』(講談社現代新書,1980)をパラパラと読む。
手に取ったのが、1994年発行の第27冊版だったので、かなりのベストセラーであったようだ。
著者は小学校中学校での作文指導の研修も担当され、日本語文章能力検定協会顧問も務めていた文章作成のプロである。句読点の打ち方や主語述語の一文レベルの文法ではなく、主題を明確にし、主題を効果的に読者に伝えるための文章構成法が紹介されている。

小論文の構成法として、問題提起と結論の間に、観察予告と観察結果、仮説の提示、研究実践と研究結果を入れることで、文章の根幹がしっかりすると述べる。

『散歩する精神』

長田弘『散歩する精神』(岩波書店,1991)をパラパラと読む。
40本近いヨーロッパの寓話が収められているのだが、テーマが全く分からない。最後にドイツの詩人エンツェンスベンガーとの対談が紹介されているのだが、何について語り合っているのか、全く分からない。あとがきを読んでも何が言いたいのか分からない。読者を煙に巻くような本であった。

『日本の現代小説』

中村光夫『日本の現代小説』(岩波新書,1992)を手に取ってみた。
学生時代に卒業論文の参考文献として読んでいた本である。ところどころに付箋が貼ってあった。大正末期の私小説から、新感覚派、プロレタリア文学、昭和十年代、敗戦前後、戦後文学と時代順に章立てされている。私自身が卒論で芥川龍之介と有島武郎の自殺に始まり、1930年代の中野重治を扱ったので、まさに卒業論文の下敷きとなった内容となっている。

『きらわれものの草の話』

松中昭一『きらわれものの草の話:雑草と人間』(岩波ジュニア新書,1999)をパラパラと読む。
前半は雑草の定義や、雑草に分類されるタンポポやヒガンバナ、オオバコなどの紹介で読みやすいが、後半は著者の専門の除草剤の話で、化学式だらけの専門書のような内容でほとんど読み飛ばした。

一つ印象深かったのが、水稲と陸稲の違いである。陸稲は雑草との競争力が一番弱い作物とされて除草剤が欠かせいない。一方で、水稲は畑に水を張って湛水状態にするため、普通の畑の雑草は腐敗して枯死してしまう。実験で湛水になればなるほど、雑草の量が大きく減少することが分かっており、水田に水を張るという行為そのものが、除草の役目を果たしているのである。

『モヤシはどこまで育つのか』

増田芳雄『モヤシはどこまで育つのか:新植物学入門』(中公新書,1990)をパラパラと読む。
後半の植物の細胞やホルモン、遺伝のところは読み飛ばしたが、前半の大豆とトウモロコシの概要は面白かった。

ダイズはビールのお供ともなる枝豆として馴染み深い。ダイズの種を湿った土に蒔き、光を十分に当てて育てると、新しい葉を次々とつけてダイズとなる。一方で、発芽の時から光を十分に与えないとモヤシになる。

ダイズは植物学的に言うと、もっとも進化した植物の仲間に入る。現在600属、13,000種あるといわれる。このように進化し、多くの種に分化した大きな理由の一つは、根粒バクテリアと共生することによって空気中の窒素を固定する能力を持つからと考えられている。

マメ科植物は窒素固定を行うので、他の植物に窒素栄養を与えることができる。このため主要作物と組み合わせて輪作すれば作物の生育が良くなり、増収につながる。こうしてタンパク質とデンプンの2つの重要な食料が供給されることになるので、マメ科植物は古くから世界中で栽培されるようになった。窒素固定とはバクテリアが空気中の窒素を水素と結合して還元しアンモニアを合成する働きである。これらのバクテリアはマメ科植物の根に共生し、「根粒」をつくってこの作業を行うものもあり、また共生せず、土の中で勝手に空気中の窒素を固定するものもいる。