森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(角川書店,2006)を少しだけ読む。
京都を舞台にした小説で、小説世界に語り手が顔を出し、語り手の男性視点なのか登場人物の女性視点なのか、頻繁に入れ替わるので非常に読みにくい。
私はファンタジー小説というのは大の苦手である。そもそも聖書や古事記といった神話も嫌いである。なぜ、作者の独自の世界観に付き合わなければいけないのか。
「読書」カテゴリーアーカイブ
『私を抱いてそしてキスして』
第22回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作、家田荘子『私を抱いてそしてキスして:エイズ患者と過した一年の壮絶記録』(文藝春秋,1990)をぱらっと読む。
患者さんとのやりとりが延々と続くので、途中で飽きてしまう。
『チェルノブイリ・汚染大地』
朝日新聞「原発問題」取材班『チェルノブイリ・汚染大地:5年目の報告』(朝日新聞社,1990)をパラパラと読む。
1986年のチェルノブイリ事故から5年目となった1990年に朝日新聞で連載された実態報告がまとめられている。チェルノブイリ事故は、原子力発で装置を動かすための電源が停電してしまった場合にも、原子炉を安全に冷やすことができるかどうかを確認するための実験の途中で爆発事故を起こしたことはよく知られている。
本書では、事故は人為的なミスではなく、そもそも原子炉を止めるはずの制御棒の設計にミスがあり、制御棒を挿入することで出力の上昇を招く欠陥品であった点が明らかにされている。また、当時は白ロシアと呼ばれていたベラルーシやウクライナの被曝状況も丁寧に取材されている。
『NOを言える人の「話し方」47のレッスン』
平木典子『NOを言える人の「話し方」47のレッスン:自分の気持ちをきちんと伝えるヒント』(大和出版,2003)を読む。
主に女性を対象とした内容で、はっきりと断りにくい女性友達や自身の気持ちを受け止めてもらえない夫たちに対して、ちょっとした心遣いで円滑な関係を作っていこうという内容となっている。
こちらからは感情をぶつけず、相手の感情を受け止めることが大切だと述べる。まずは相手が怒られたり注意されて嫌な気分だった時は「大変だったわね」の一言が必要である。相手の気持ちを受け止める前に相手を注意しても逆効果である。
また、相手の感情の動きを先読みした言葉が大切である。
「……してくれると助かるんだけれども」「……してくれるとうれしいよ」というように、お願いする気持ちが伝わるように言った方が、相手も快く動いてくれる。また、相手が当然分かっていることでも、「分かってくれるとうれしいんだけれども」と言った方が、相手の分かろうという気持ちを引き出すことができる。
『なぜ磁石は北をさす』
力武常次『なぜ磁石は北をさす:地球電磁気学入門』(日本専門図書,2002)を読む。
本書は改訂復刻版で、旧版は講談社のブルーバックスに入っていた本である。地軸と磁軸がずれていることはよく知られているが、では実際に磁軸がどうして、どのように動くのか、観測結果を元に丁寧に説明されている。地球の磁場は過去7600万年間に171回も反転しており、過去360万年の間でさえ11回も逆転している。こうした過去の時期を研究する学問は古地磁気学と呼ばれており、世界中で観測と研究が進んでいる。特に海や湖の土砂や氷河堆積物などは、中に含まれる鉄酸化物がストレートに地磁気の影響を受けるので、火成岩や堆積岩の研究になってくる。物理学と地学が重なる分野ともなっているが、スマートな物理と泥臭い地学というイメージの異なるアプローチが面白かった。