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『下水のリン 肥料に』

本日の東京新聞朝刊に、東京都の下水処理施設で、汚泥から肥料に用いられるリンを取り出す実証実験が始まるとの記事が掲載されていた。リンはトマトやナス、キュウリなどの果菜類の生育に欠かせない肥料である。ちょうど国内で栽培・消費されている野菜なので、肥料の自給化は食料安全保障の観点からも、今回の実験は成功してほしい。

昭和30年代までは、日本全国で肥溜めを活用していた。日本人のリサイクルの根底を成す部分である。リンや窒素が海洋に流れ込むと、富栄養化で植物プランクトンが大量に発生し、赤潮や青潮、アオコの原因ともなる。日本の漁業は沿岸部での養殖漁業が支えている。今回の取り組みは農業だけでなく、漁業にとっても福音となるであろう。

「カキ スマート養殖」

本日の東京新聞夕刊に、香川県でアプリを利用してリモートによる牡蠣の養殖実験が始まったとの報道があった。スマート農業は数年前から定着しているが、今度はスマート養殖である。外海と区切られた穏やかな海なので、リモートによる管理も行いやすいのであろう。
今度授業で紹介したい。

「郵船運航船 紅海で拿捕」

本日の東京新聞夕刊一面に、イエメンの親イランのフーシ派が、日本郵船がチャーターしている貨物船を拿捕したとの記事が掲載されていた。紅海周辺はアフリカ大地溝帯に連なる広がる境界にあり、原油や天然ガスがあまり産出しない。

イエメンは一人当たりGNIが940ドル(2019年/世銀)に過ぎず、アラブ最貧国であり、全人口の8割にあたる約2,400万人が何らかの人道支援と保健を必要としている。特に、食料、医療、衛生状況は深刻で、約1,000万人が慢性的な食料不足状態にあるという。

私の勝手な憶測だが、ガザ地区のハマスやシリアのヒズボラは、イスラム主義に基づく福祉運動を展開しているが、フーシ派は地に足のついていない単なる武装組織であって、あまり共感はできない。