投稿者「heavysnow」のアーカイブ

「金氏3代 肖像画並ぶ」

本日の東京新聞朝刊に、北朝鮮の党中央幹部の養成学校の壁に、金日成、金正日、金正恩の3代世襲の総書記の肖像画が掲げられているとの記事が掲載されていた。
歴史総合の中間考査でも扱ったところであるが、北朝鮮は戦後80年間で、祖父の金日成、父の金正日、息子の金正恩の3代による独裁体制が続いている。軍力を誇示することで、国内外に威光を示す「先軍政治」が蔓延っている。

しかし、一方で、北朝鮮の政権の腐敗と、政権の失敗に喘いでいる一般庶民を混同してはならない。マスコミなどで北朝鮮の実態や拉致被害の歴史が明らかにされると、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と、北朝鮮の国民そのものを否定するようなムードが醸成されてしまう。しかし、それは違う。北朝鮮の庶民に共感を感じつつ、北朝鮮の政治を笑い飛ばすような感覚を大切にしたい。

『天文学者のノート』

古在由秀『天文学者のノート』(文藝春秋 1984)をパラパラと読む。
天文学の学問的な内容はなく、旧制中学の受験から始まり、東京大学理学部天文学科を卒業して、東京天文台に就職した後の経歴が、分かりやすく綴られている。天文学の第一人者の著者も最後は、天文学者が少ないために、天文学も教える人がおらず、天文学に興味を持つ高校生や大学生も減っている現状を嘆いている。

「故郷の味 仕事の活力に」

本日の東京新聞朝刊に、埼玉県川口市のクルド人シェフによるトルコ料理のキッチンが紹介されていた。今年度の授業のポイントが多文化理解と受け入れである。道徳の授業ではないので、キレイ事を繰り返すつもりはない。クルド人が追われたトルコやシリア、イラン、イラクの歴史的・地理的な背景を交えつつ、正しく理解することを目標としたい。

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「日本で製粉『小麦』人気」

本日の東京新聞夕刊に日本で製粉した小麦粉がシンガポールで人気を博しているとの記事が掲載されていた。しかし、どこにも日本産の小麦とは書いていない。日本は小麦輸入大国なので、おそらくはアメリカ、カナダ、オーストラリア産なのであろう。

これでは鉄鉱石やレアメタルを輸入して製品として輸出するのと同じ加工貿易である。日本の質の高い製粉技術が評価されているのであろう。しかし、こうした加工技術は得てして真似されやすいので、日本製のブランドを高めるアイデアが大切である。

『天文台日記』

石田五郎『天文台日記』(ちくま少年図書館,1972)を少しだけ読む。
極めて読みにくい文章であった。一応日記という体を取りながら、岡山天体物理観測所での日常生活と学問的な問題がごちゃごちゃに紹介される独りよがりな内容で、1ページ目から全く頭に入ってこなかった。

ただ、岡山県の観測所を「日本で最高の気象条件を選んで建てられた天文台」と評している一文だけ目に入った。確かに瀬戸内海式気候で、夏も冬も降水量が少ない地域である。特に岡山県降水量1mm未満の日数が全国第1位で「晴れの岡山」とも呼ばれている。観測所のある岡山県の年間降水量は1,190㎜で、長野県の902mmに次いで、日本で2番目に降水量が少ない県である。