「米制裁下のキューバ・ベネズエラ」

本日の東京新聞朝刊より。
中南米のキューバとベネズエラは、ともに反米左派政権である。オバマ大統領の時に中米のキューバとの歴史的な和解が成立したが、トランプ政権となってからは関係が悪化していた。また南米も格差が拡大しており、ベネズエラだけでなく、エクアドル、ボリビアなども左派政権が続いている。そうした中南米の国にとって「反米」は国民にとって共感しやすいワードである。

こちらも世界史のテーマとなるが、国民が政治的・経済的に分断される状況になった時、時の政権は分断を薄めるような全体主義に陥ってきた。国民の誰しもが共感するようなキャッチフレーズや、誰しもが反感を抱くような敵を設定し、そうした目的に真摯に向き合うポーズをとることで、国内の分断を隠してしまうのである。「反米」「反日」「反共」といった言葉が持て囃される社会の構造に目を向けるような授業ができればよいのですが。
この点については、第二次世界大戦前後のところで丁寧に扱っていきたいと思います。