本日の東京新聞夕刊より
解説記事によると,世界には食料不足により飢餓にまでは至らなくとも栄養失調状態の人が推計8億人以上いるとされている。また,干ばつや洪水などの自然災害は年々悪化の傾向にあり,アフリカ南部や南アジアでは慢性的な食料不足の一因となっている。世界食糧計画(WFP)などの報告書によると,42カ国の約1億4300万人には十分な食料がなく,自然災害などのきっかけがあれば簡単に飢餓に陥る可能性があると指摘されている。
3月にアフリカ南部を直撃したサイクロンも農地などに甚大な被害をもたらしている。モザンビーク,ジンバブエ,マラウイの3カ国の100万人以上に食料などの緊急支援が必要とされている。
太平洋北西部で発生した熱帯低気圧を「台風(タイフーン)」,大西洋北部・太平洋北東部・太平洋北中部で発生した熱帯低気圧を「ハリケーン」,インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生した熱帯低気圧を「サイクロン」と呼ぶが,海水温の上昇がもたらす巨大サイクロンによる被害は,日本にとっても他人事ではない。被害にばかり目が行くが,発生のメカニズムについても押さえておきたい。