高信太郎『まんが中国語入門:楽しく学んで13億人としゃべろう』(光文社 1999)を読む。
極めて分かりやすい中国語入門である。
得てして外国語の学習は「正しい」発音から入るので、変な発音をしてはいけないという意識が先行して、話そうという気持ちが萎えてしまう。この本は逆に「主語+述語+目的語」という文型の説明から入り、簡単な英文法と漢字の知識を活用して、どんどん文章を作っていく。まんがのメリットが十分に生かされ、30分ほどで中国語の何たるかが分かった気分になった。いささか説明も強引であるが、漢文の基本構造通りに漢字を当てはめていけば文章が作れるので、読んでいて楽しかった。
我喜歓看中国語的書 我想学中国語
前書きにあったことばを引用してみたい。
中国語は、日本人が学びやすい言葉です。たしかに発音は難しい。でも、日本人は漢字で育っていますから、他の国の人が中国語を学ぼうとするときより、ずっと楽なはずです。
中国語を勉強して楽しいのは、「日本語がわかる」ということでもあります。日本語の熟語は、元はこういう言葉だったのか、と驚くことがあります。日本は中国から多大な影響を受けてきました。それが現在、なぜ違うのか? 同じなのか? 日本語と中国語の関係は、知れば知るほどおもしろいです。