下記の方書き込みありがとうございます。時間があればページの更新もしたいのですが、ままなりません。「お引越し」がなぜ見るたびに魅力を与え続けるのか、考えてみたのですが、答えは出ませんでした。ただ言えることは、後半部に主人公レンコが祭りの側や森林を徘徊する姿が延々と映し出されますが、そのワンシーン、ワンシーンに観るものがそれぞれの思いを自由に込めることができるということでしょうか。レンコが足を滑らせる姿、門(大人になる通過儀礼的なもの)をくぐる姿、火(自分以外の人間は楽しそうに充実して生きている)をぼおっと眺める姿、そして自分を抱きしめる(子供の頃の自分を客体視している)姿……。それぞれに観客である私たちは自分自身の思春期の頃の熱烈な思いをなぞらえます。そうしたキャパシティの広さがこの映画の魅力でしょうか。私も折りを見て生徒にこの映画の面白さを伝えるのですが、否応無しに言葉だけで伝える限界を感じてしまいます。是非共に「お引越し」の魅力を2000年代になっても伝えていきましょう。
00/08/04 19:40:55 Inokori
「お引越し」の魔力
初めまして。
偶然に非公認「お引越し」ファンクラブを発見し、驚いています。
相米慎二の子供映画、とりわけこの映画は思春期の自分に大きな影響を与えました。
夜の祭りを歩くレンコの視線が、その表情の一瞬一瞬が、それだけで感動的で、
画面から圧倒的な説得力を持って語りかけてくるかのようでした。
何度見直しても新たな発見があるというのは言い得て妙ですね。
これぞ映画の魔力!
少なくとも90年代で最も素晴らしい映画だと思っています。聞いていないのにおこがましいですが、
久石譲の「A RAINBOW IN CURVED MUSIC」は題名から察するに、
テリー・ライリーの「A RAINBOW IN CURVED AIR」からの引用だと思います。
こちらも不思議なミニマル音楽です。素敵です。